「箱庭」作品でプロポーズ-女性若手作家がオーダー制作、演出も

トザキさんが制作した「箱庭」。白いレースの上で輝くエンゲージリング。

トザキさんが制作した「箱庭」。白いレースの上で輝くエンゲージリング。

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 栄のギャラリーで作品展を開くなど主に東海地区で活動する若手作家・トザキケイコさんの作品「箱庭」が、一組のカップルのプロポーズに華を添えた。

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 名古屋と愛媛に住む遠距離恋愛の藤田さんと友梨子さん。大学時代に付き合い始めた2人は、友梨子さんが名古屋に遊びに来たとき、大須のカフェ「珈琲ぶりこ」へよく出かけた。ある日、ふと目にしたポストカード。それがトザキさんの個展の案内だった。2人で個展に行き、そこで見たのが小さな箱庭。「僕も彼女も気に入っていたし、トザキさんも僕らと同年代だったことから、プロポーズの時に何かプレゼントしようと思った時、(箱庭が)頭に浮かんだ」と藤田さん。

 依頼を受けたトザキさんは「藤田さんからプロポーズ作戦の内容をお聞きして、とてもワクワクするとともに、すてきなお手伝いができそうで、とてもうれしかった」と振り返る。プロポーズ用の箱庭を作るに当たり、入念に打ち合わせをした藤田さんとトザキさん。「箱庭の中の世界は、波が打ち寄せる小さな浜辺に小さな貝の家が数軒あり、中央の小高い丘の上にはピンクの貝殻の台座。その上には友梨子さんが好きな白いレースをあしらった」とトザキさん。「プロポーズ用ということで通常の作品よりも強度に気を配った」という。「台座の上で輝いているエンゲージリングを見た時の友梨子さんの顔を思い浮かべながら、とても楽しく制作した」とも。

 また、トザキさんのアイデアでフタの裏に“Will you marry me?”というプロポーズの言葉を書き入れ「藤田さんにこれを見せながら渡してくださいね」と伝えるなど、さりげない演出も。

 プロポーズは、付き合い始めた記念日に、2人で初めて旅行した尾道で。藤田さんは「3年目の記念にプレゼントがあると言って、まず目隠しをしてもらいました。部屋中に小さなキャンドルをともして、目の前にトザキさんに作ってもらった作品を置き、台座の上に小さなリングを載せて渡しました」と笑顔で語る。

 突然のプロポーズに、びっくりしながらも嬉し涙を流した友梨子さん。答えは、もちろん「Yes」…。

 藤田さんは近々、友梨子さんの実家に挨拶に行く予定。

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