「屋上」がテーマのフリーペーパー「屋上とそら」、デザイナーら6人が創刊

「屋上とそら」制作スタッフのみなさん。左から堀江浩彰さん、岩井宏和さん、早川智之さん、水野桂助さん

「屋上とそら」制作スタッフのみなさん。左から堀江浩彰さん、岩井宏和さん、早川智之さん、水野桂助さん

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 「屋上」をテーマにしたフリーペーパー「屋上とそら」の創刊号が4月から、東海エリアを中心に配布されている。発行するのは、名古屋を中心に活躍するアートディレクター、デザイナー、コピーライター、カメラマンやイラストレーターら6人。

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 B4サイズの紙を折り畳んだ冊子状の同紙には、日本各地の屋上の紹介や、屋上をテーマにした小説、屋上で読みたい本の紹介や屋上でのインタビュー記事など、「屋上」にまつわるさまざま記事が掲載されている。

 「屋上の写真を撮り始めたのは10年ほど前」と振り返るのは、全体のディレクションを手がける堀江浩彰さん。「これまでずっと屋上をフィルムカメラで撮影してきたが、5年ほど前からデジカメで撮り始めた。それをきっかけにネット上で写真を紹介し始め、昨年は撮りためた写真の中から抜粋して冊子を作成し1,000円で販売した」。より多くの人に「屋上」の魅力を再発見してほしいとの思いを込め、今年3月にフリーペーパー「屋上とそら」を発行。サイトもリニューアルし、本格的に動き出したという。

 「子どものころに、おばあちゃんに連れて行ってもらった三越の屋上や、お子さまランチが楽しみだった松坂屋の屋上…。自分にとって『屋上』というキーワードには楽しい思い出が詰まっている」と振り返る堀江さん。「でも今では危険なイメージがつきまとい、閉鎖されている屋上も少なくない。一度行ったことがある屋上に再び足を運んでみると既になくなっていてとても寂しい思いをしたり…。だから写真を撮って屋上の記録を残していきたいと思ったことが、全国の屋上巡りを始めたきっかけ」と話す。

 堀江さんとともに同プロジェクトを動かしているのは、アートディレクターの岩井宏和さん、コピーライターの早川智之さん・水野桂助さんら。「一緒に動いてほしいと思う仲間たちに『屋上の魅力』を伝えて行くのが最も大変だった」と笑う堀江さん。「昨年末あたりは、日本中で一番『屋上』というワードを言っていたかも。でも今ではみんなが同じ思いで制作にかかわってくれている」。

 同紙には広告が一切入っておらず、現在の制作費は「持ち出し」の状態。「いつかはスポンサーが付くといいが…」としながらも、デザインを手がける仲間の岩井さんや、早川さん・水野さんらの表情は明るい。「創刊を記念してTシャツも作ったりして…。これらを販売してフリーペーパーの制作費や、自分たちの小遣いが生み出せたらいいなと思っているが今のところは赤字。まるで小さなデフレスパイラル(笑)」。「でも、仕事ではないところで『表現』することができている今の状況はとても楽しいし、いいストレス発散になっている」と話す岩井さんの言葉を受けて、早川さんは「同業者の人たちは敏感に反応してくれているようだ。『うらやましい』と言われることも多い。実際にデザインを仕事にしている人たちは、自分自身の表現をいつかしたいと思っている人が多いので、仕事とは関係のないこうした活動も頑張っていきたい」と話す。

 「できる限り脚色せず、全国のありのままの屋上を伝えていきたい。屋上の良さに気付いてくれる人が増えれば、上がれなくなってしまう屋上が減るのでは」(堀江さん)と期待を込める。

 隔月刊で、1回の発行部数は2,000部。栄エリアでの主な配布場所は、リブロ名古屋店、フレッシュネスバーガー 矢場町店、timeforlivin、SEANT、ヴィレッジヴァンガード 名古屋中央、sora cafeなど。そのほかの配布場所はサイトで確認することができる。

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