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栄「G/Pit」で子ども虐待防止がテーマの演劇-NPO団体との協力で

栄「G/Pit」で上演される「フクロウガスム」

栄「G/Pit」で上演される「フクロウガスム」

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 栄の劇場「G/Pit(ジー・ピット)」(名古屋市中区栄1)で4月1日~5日、子ども虐待防止をテーマにした演劇「フクロウガスム」が上演される。

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 演劇を通して社会貢献をすることを目指すユニット「梟企画(ふくろうきかく)」プロデュースによる同公演。同ユニットは優れた問題提起となる脚本を探し出し、演劇公演が社会問題やNPOに触れるプラットホームになることを目標としている。経費を差し引いた公演の収益は、その課題解決に取り組むNPOに全額寄付する。今回の公演では、子ども虐待防止オレンジリボン運動に取り組む、NPO法人「CAPNA(キャプナ)」と協力している。

 同ユニット主宰の友栄祥さんは愛知県豊田市出身。東京での俳優活動の後、昨年から名古屋に拠点を移し、ユニットを立ち上げた。「演劇には社会問題に対する強いメッセージ性を持った作品があるのに、上演だけで終わることがすごくもったいないと感じていた。なんとか、その強いメッセージを現実に生かせないか、1人の社会人として演劇をすることで何か社会に貢献できないかとの思いがつのり、ユニット立ち上げを決心した」と話す。

 ユニットの拠点に故郷である愛知県を選んだ友栄さん。「演劇は難しいテーマもストレートに伝える力を持つし、観客にその世界を体感させることができる。ただ、映像などと違い、その時に見てくれた人たちが対象。全世界を相手に発信するのではなく、目の前にいる人たちに伝えることを目指すなら、故郷の愛知でやりたかった。ゼロからのスタートで企画から上演まで約1年かかったが、多くの協力者、演劇関係者に出会うことができた」と話す。

 「フクロウガスム」は2013年に東京の「劇団居酒屋ベースボール」が上演した作品で、過去に両親を殺された幼い兄弟と、刑事、情報屋、12年後に逮捕された犯人らの複雑な人間模様を描く物語。名古屋では初めての上演となる。
 友栄さんは「私が演劇と社会問題について考えるきっかけになった作品で、どうしても最初にやりたかった脚本。初演の衝撃を名古屋の皆さんにもそのまま伝えたくて、作者である劇団居酒屋ベースボールの、えのもとぐりむさんに演出をお願いした。演劇での社会貢献と紹介すると、構えてしまう人もいるかもしれないが、素晴らしい舞台を見るチャンスだと思って見に来てほしい。演劇を楽しんだ後、そこに込められたメッセージや実際の活動に興味を持っていただけたら、うれしいこと」と多くの来場を呼び掛ける。

 開演は、1日=19時、2、3日=15時・19時、4日=11時30分・15時30分・19時、5日=11時30分・15時30分。料金(公演協力金)は一般=2,800円、中高生=2,300円(当日券はともに200円増)。

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