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名古屋で「アサヒ・アート・フェスティバル」記者発表会とトークイベント

港千尋芸術監督(左)と芹沢高志さん

港千尋芸術監督(左)と芹沢高志さん

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 丸の内の「アートラボあいち大津橋」(名古屋市中区丸の内3)で6月18日、「アサヒ・アート・フェスティバル2016」の記者発表会とトークイベントが行われた。

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 アサヒ・アート・フェスティバル(AAF)は約260人の全国の市民プロデューサーやアーティストからなる実行委員会が、各地域で企画・運営をする芸術祭。通常の芸術祭のスタイルにとらわれることなく、全国各地でそれぞれの地域の魅力を引き出し、コミュニティーの活性化を目指している。

 15年目を迎える今回は、応募総数約120件から同芸術祭の理念に合致したプロジェクトを選定。6月11日からスタートし、海外の韓国、フィリピンを含む全国40カ所でプロジェクトが随時、行われる。

 愛知県では名古屋市中区錦を拠点に活動する「長者町まちなかアート発展計画」が参加。9月下旬に長者町地区で企画「生活長者運動について考えてみる会。」を開催する。生活長者運動は、自分の生活のバランスを保ちながら周囲を少し豊かにする活動のことで、2014年に同団体が地域とアートの関わりを考える企画を行った際に定義された造語。今回は定義に当てはまるような人物や活動をしている人たちを探すリサーチを行い、生活長者運動について考える。

 オープニング記念の記者発表会とイベントは静岡県熱海市と名古屋市で開催。名古屋の記者発表ではAAFネットワーク実行員会事務局長の芹沢高志さんが2016年に行われる企画概要を発表。港千尋あいちトリエンナーレ2016芸術監督が同祭における地域に根差した活動を紹介した。

 続いて行われたトークイベントでは芹沢事務局長と港芸術監督が対談。港芸術監督は、松原慈さんが瀬戸市で粘土を使って特別支援学校の生徒たちと行ったワークショップや、岡部昌生さんが豊橋市のトンネルで行っているフロッタージュ作品の制作風景などを解説。芹沢事務局長は宮城県南三陸町ほかで行われる「きりこ」による行灯(あんどん)制作や、新潟県新発田市での家庭から提供された写真を街全体に展示する企画などを紹介して、「市民が自らつくり出すアート・フェスティバル」の趣旨を語った。2人はこれからのアートプロジェクトのあり方や、共に立ち上げた出版プロジェクトの目指すことなどを語り合った。トーク終了後、2人は来場者からの質問に丁寧に回答。互いに両芸術祭の成功を誓い、イベントは幕を閉じた。

 「アサヒ・アート・フェスティバル2016」は10月10日まで。「あいちトリエンナーレ2016」は名古屋市、豊橋市、岡崎市を会場に8月11日~10月23日に開催。

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