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書籍「名古屋 昭和の暮らし」発売 丸善名古屋本店でトーク

昭和時代の写真を紹介する長坂英生さん(右)と杉浦秀昭さん

昭和時代の写真を紹介する長坂英生さん(右)と杉浦秀昭さん

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 名古屋の昭和時代を豊富な写真で紹介した書籍「名古屋 昭和の暮らし 昭和20~40年代」が6月28日、光村推古書院から発売された。

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 同書は2008年に休刊した新聞「名古屋タイムズ」の紙面と資料から昭和20年~40年代の写真をまとめたもので、昨年同出版社から発売された「昭和の名古屋 昭和20~40年代」に続く第2弾。前書が街並みの変遷、交通網の発展など戦後の名古屋市を俯瞰(ふかん)的にとらえた写真に重点を置いたのに対し、本書は主に大衆の日常に主眼を置いてピックアップ。名古屋に暮らす人々の風俗、季節の行事や風物詩、子どもたちの表情などを間近で撮影した写真222枚を掲載している。

 7月3日には栄の「丸善名古屋本店」(名古屋市中区栄3)6階で、刊行記念トークショー「写真で見る驚きの昭和-名古屋 昭和20~40年代-」を第12回丸善ゼミナールとして開催。名古屋タイムズ・アーカイブス委員会の長坂英生さんと名古屋市博物館の杉浦秀昭さんが、同書に掲載した写真パネルを基に昭和時代の名古屋の魅力を紹介した。

 長坂さんは「戦後の名古屋の復興と発展を報道する写真が中心だった第1弾より、もう少し人間に近づいた本。大衆の実相や息遣いが感じられるような日常的な写真を選んでいる。時代の世相を伝えるため、当時の紙面に掲載された記事や広告なども再録。一般紙とは違う地元密着の紙面作りを目指した『名タイ』らしい写真集になっている」と話す。

 来場者は、屋台で流しの歌を聴きながら酒を楽しむサラリーマンや、氷店がのこぎりで氷を切る様子、皆に見えないように通知表を開く子どもなど、懐かしい風俗や生き生きとした表情の写真パネルとトークを楽しみながら、昭和時代の名古屋に思いをはせていた。

 杉浦さんは「どの写真からも音が聞こえてくるようで、見るのが楽しい。人間くさくて、想像の広がる写真ばかり。氷の張ったプールで遊ぶ子どもたちや、象に餌をやる園児たちの写真を見ると、当時はおおらかで屈託のない時代だったと感じる」と話す。長坂さんは「本書の中には驚いてもらえる写真がいっぱいある。最初はパラパラと見て楽しみ、2回目はじっくりと読みながらいろいろな発見をしていただけたら」と呼び掛ける。

 仕様はA5横変型(148ミリ×168ミリ)、上製本、240ページ。価格は2,160円。問い合わせは光村推古書院(TEL 075-251-2888)まで。

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