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大須演芸場、シアターカフェでLGBTテーマの映画祭 監督トークや交流会も

LGBTをテーマとした映画の特集上映「大須にじいろ映画祭2019」

LGBTをテーマとした映画の特集上映「大須にじいろ映画祭2019」

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 「大須演芸場」(名古屋市中区大須2)と「シアターカフェ」(中区大須2)で2月16日・17日、LGBT(セクシャルマイノリティー)をテーマとした映画の特集上映「大須にじいろ映画祭2019」が開催される。

「虹色の朝が来るまで」(今井ミカ監督)

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 LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)、性的少数者(セクシャルマイノリティー)をテーマに、多様な性のあり方をさまざまな映像表現で人々に伝える同映画祭。イベント名の「にじいろ」は、性のあり方の多様性を象徴するものとして世界中で使われる「レインボーフラッグ」から付けられた。2015年に第1回を開催し、LGBTをテーマにした作品の上映を続けている。

 5回目となる今回は、昨年反響の大きかった「ろう×LGBT」をテーマにした作品や、新たに「LGBTと老い」をテーマに選んだ映画などを上映する。

 メーン会場の大須演芸場では17日に愛知県未公開の3作品を上映。愛知県出身で「劇団時間制作」を主宰する谷碧仁監督の「イッショウガイ」は、2017年に東京・新宿で上演した舞台作品。突然倒れた母が障害により変わっていく姿に苦しむ高校生を描く。主演は「仮面ライダーフォーゼ」などに出演した土屋シオンさん、元AKB48の田名部生来さん。

 「ろう×LGBT」は、今井ミカ監督のドラマ「虹色の朝が来るまで」を上映。全国のLGBT系映画祭などやイベントで上映が続く作品で、手話サークルで知り合ったろう者の女性が互いに惹かれ合い、悩みながら交際する姿を描く。自身がろう者である今井監督が初めて音響を付けた映画。上映後に今井監督のトークを行う(手話通訳あり)。

 「LGBTと老い」は、武田倫和監督の「わたしの居場所~新世界~」を上映。大阪のお好み焼き店を切り盛りする「おカマのひろ子ママ」が、がんになったことを切っ掛けに人生を振り返り、故郷の鹿児島を訪れるドキュメンタリー。

 公募したフィルムコンペティションは5作品を上映。当日の観客アンケートなどを基に、グランプリを決定する。グランプリ審査中には「LGBTと老い」をテーマにした特別招待作品「老ナルキソス」(東海林毅監督)を上映。老いていく自分の姿に耐えられないゲイでナルシストの絵本作家の葛藤を描く。

 シアターカフェ会場では16日、「マキタカズオミ監督特集映画上映+トーク」を開催。「東京国際ゲイ&レズビアン映画祭」等などで上映された「ファントム・ジェニー」など2作品を上映する。上映終了後には交流会を行う。

 同映画祭実行委員のシアターカフェ・江尻真奈美さんは「今年も上映だけでなく、トークもあるので、より多様な生き方に理解を深めてもらえたら。いずれはこのような映画祭を開催しなくてもよいような社会になるといいと思うが、まだまだ必要性を感じるので、ぜひ多くの方に見に来てほしい」と話す。

 1プログラム1,300円(シアターカフェは1ドリンク付き)。フィルムコンペティションは600円。定員は大須演芸場=130人、シアターカフェ=20人。交流会は1,000円(1ドリンク付き)。

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