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栄の丸善で「本屋」語るイベント 書店の開業や棚づくりを紹介

丸善ゼミナールで書店について話す辻山良雄さん(右)

丸善ゼミナールで書店について話す辻山良雄さん(右)

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 栄の「丸善名古屋本店」(名古屋市中区栄3)1階で3月8日、丸善ゼミナール「名古屋で『本屋』の話をしよう」が開催された。

書籍「本屋、はじめました-新刊書店Title開業の記録」

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 書籍「本屋、はじめました-新刊書店Title開業の記録」(苦楽堂)の刊行を記念した同イベント。著者の辻山良雄さんは1997年に書店「リブロ」に入社し、名古屋店店長や池袋本店統括マネジャーなどを歴任。同店を退社した後、昨年1月に東京荻窪に書店「Title(タイトル)」を開業。同店経営の傍ら、「朝日新聞」「本の雑誌」などに書評や書店をテーマとした連載を寄稿している。

 同書は辻山さんがタイトルを開業するまでの日々をつづった一冊。リブロ勤務時代の思い出や、出店までの事業計画と準備、開業後1年間の結果まで、書店開業と経営の全てが克明に記録されている。

 イベントでは丸善名古屋本店の坂本恭亮店長の司会で、著書の内容や書店にまつわるさまざまなトークを展開。書店を開業した思い、大型書店と個人書店の違いや本を手に取ってもらうための工夫、2008年に立ち上げに関わった本のイベント「ブックマークナゴヤ」の話などを語った。辻山さんは「小さな店が中途半端なことをやっていても存在感が無くなっていく。ウェブ上で毎日、店や本について書くなど、できる努力をして、お客さまの心を動かすことができれば、書店まで足を運んでもらえる。作り手の思いがこもっている光る本を見逃さず、お客さまに意外性を感じてもらえる棚づくりをしたい」と日々の仕事について語った。

 来場者からは、街に合った書店をつくるための秘訣(ひけつ)、書店が置きたい本と売れる本のバランスなどについての質問が上がり、辻山さんは一つ一つに丁寧に答えた。最後に辻山さんは「書店経営の参考になるという声も頂いたが、マニュアルを書いたつもりは無く、自分のことを書いただけ。本に関わることなら何でもしたいし、本に関してもっと知りたいという気持ちが今も強い。この本を読んだ人が、それぞれのやりたいことをやろうという気持ちになってもらえれば、うれしい」と呼び掛けた。

 仕様は四六判、240ページ。価格は1,728円。問い合わせは苦楽堂(TEL078-392-2535)。

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