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名古屋城で「名古屋おもてなし武将隊」出立式 利家、陣笠隊・一之助が卒業

名古屋城で出立式を行った名古屋おもてなし武将隊

名古屋城で出立式を行った名古屋おもてなし武将隊

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 名古屋城(名古屋市中区本丸1)二之丸広場で3月31日、「名古屋おもてなし武将隊」の「出立式」が行われ、前田利家、陣笠(じんがさ)隊の一之助が卒業した。

10人全員で演武を披露

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 名古屋の観光PR活動を目的に、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康ら有名戦国武将6人と、陣笠隊4人で2009年に結成した同隊。名古屋城内で「おもてなし」と呼ばれる観光案内や写真撮影、演武を行うほか、イベント、メディアに出演して名古屋の魅力を伝えている。

 桜が開花し、「名古屋城春まつり」でにぎわう中、二之丸広場には現メンバー10人がそろう最後のイベントを見るために多くの観客が集まった。信長は「此度(こたび)は利家、一之助の出立によう参ってくれた。2人の最後の勇姿、我(われ)らの姿をしかとその目に収めよ。いざ出陣!」とあいさつ。陣笠隊、利家にそれぞれ縁の深い演武「兵農分離」「名城の夢」を披露した。

 演武後、卒業する2人は観客に出立のあいさつ。「お祭り大好き足軽」として活躍した一之助は、卒業後に全国の祭りを見て回るという。「戦国の世はお祭りも減っておりましたが、400年たった今は全国に30万以上あり申す。祭りができる平和な世になったのも、過去を生きた人々の力があったからこそ。今日の出立式は『泣き祭り』。存分に泣いていい日だと思いまする。お祭りのたびにわしを思い出してください。もしかしたら、どこかの祭りで会うかもしれません。会ったら気軽に呼び掛けてください」と観客を見渡した。

 利家は「2日前に戦国時代には無かった花粉症になった」と報告して観客を笑わせた後、「400年前の我らの時代の歴史を知っている方々もおるが、お主らが生きる今も歴史じゃ。皆も現世で歴史を刻み、今を大事に生きてほしい。皆が応援してくれたことは、我らの支えであった。おもてなし武将隊は平日も毎日、名古屋城に出陣して、皆と交流している。何度でも名古屋城に足を運んでくれ。また会おう、さらばじゃ」と笑顔を見せた。

 信長は「満開の桜の中、2人を見送れたことは、運命的なものを感じておる。桜は一斉に咲き、すぐ散るゆえに、武家の中ではあまり縁起の良いものではない。しかし桜はやはりきれいじゃ。散る桜もあれば、咲く桜もあるから美しい。これからも我らは名古屋城で咲き続ける」と言葉を贈った。

 これからの武将隊について家康は「今、全国的に観光が盛んになってきているが、名古屋の成長度はほかの地を超えている。我らの夢は名古屋を世界一の観光都市にすること。それが夢ではなくなってきた。日ノ本の一番である、京の都や江戸の都を超え、世界一の観光都市になるため、その一端に我らはなりたい。我らおもてなし武将隊を名古屋の武器として使ってもらいたい」と意気込みを語った。

 式の最後は全メンバーが一列に並び、全ての観客をハイタッチで送り出した。

 同隊では現在、新メンバーを選出中。メンバー決定後、お披露目する予定。名古屋城春まつりは5月6日まで。

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