名古屋ビジュアルアーツ(名古屋市中区栄5)の音響科の学生らが11月25日、卒業制作の一環として鶴舞のライブハウス「SARU(サル)」(名古屋市中区金山3)でセクシャルマイノリティーをテーマにしたイベント「あるかん」を開催する。
同校の卒業制作は毎年、生徒らがそれぞれイベント企画を行いチームを作り、教員らにプレゼンテーションを行う。音楽イベントなどの企画が多く出される中、異色の「セクシャルマイノリティー」をテーマにしたイベントの企画案がプレゼンテーションを通り、実現に向けて動き出した。
29人で成るチーム「あるかん」。「以前、心が男性の性同一性障害の女性と付き合っていたことがある」という女性が企画を立てた。チームの一人、塚原一輝さんは「イベントを企画した女性は、性同一性障害の女性と付き合うことで、今まで見えていなかった悩みや問題などを感じたという。イベントでは、ひそかに悩んでいる性同一性障害の人や同性愛者など『セクシャルマイノリティー』と言われる人たちが少しでも前向きになれたら」と話す。
当日はタレント・KABA.ちゃんがトークショーを行うほか、「東京少年」のボーカルとしてデビューし、レズビアンであることをカムアウトし話題を集めたミュージシャン・笹野みちるさんの弾き語りライブや、ドラァグクイーン・Lyra-h. Grailさんのパフォーマンスなども予定する。
塚原さんは「自分やイベントを運営するチームにはセクシャルマイノリティーの人はいないが、それぞれ思いを一つにイベントの準備をしている。10~20代の悩んでいる人たちを中心に、イベントが多くの人の交流の場になれば」と期待を込める。
開催は19時から。ホームページでチケット予約を受け付ける。