名古屋テレビ塔とその周辺の活性化を目的としたプロジェクト「SOCIAL TOWER PROJECT(ソーシャルタワープロジェクト)」を立ち上げたNPO法人「大ナゴヤ大学」は10月20日・21日の2日間、名古屋テレビ塔(名古屋市中区錦3)下から北のエリア一帯、イベント「SOCIAL TOWER MARKET(ソーシャルタワーマーケット)」を開催する。
イベントでは、「人々が交流し、新しい価値が生まれて発信してく場にテレビ塔がなれば」という思いを込めて「名古屋テレビ塔に新しいカタチの社交場を」とのコピーを掲げ、「マーケット」を開催。ソーシャルタワー事務局がセレクトし、一軒一軒声を掛けて集めた約50店舗が公園内に並ぶほか、テレビ塔の駐車場を利用し音楽イベントも十数年ぶりに開催される。
イベントを開催することについて、同事務局の生駒郁代さんは、「昨年、テレビ塔がアナログ電波塔としての役目を終えた時に、大ナゴヤ大学ではいち早く、『テレビ塔・存続?撤廃?』をテーマに広くアンケートを取った。9月と11月にはテレビ塔の下で『Thinkテレビ塔』という授業企画を設け、みんなでテレビ塔について考える機会を作って来た」と振り返る。「そこで集まった意見の多くは、『テレビ塔は栄のシンボルだから残してほしいけれど、もっとテレビ塔自体も、周辺の久屋大通公園も人が集まりやすい場所になったらいいのに』という意見が多かった」と話す。
そんな折りに、名古屋市が「テレビ塔と久屋大通公園の魅力を発信する」ための企画を公募、そこにこれまでのアンケート結果などを踏まえて企画を練った案を提出。今回のイベント開催が決まったという。「名古屋の人はもちろん、愛知県外からの人も観光で栄に来てもらえるようなイベントにしたい」と、名古屋を中心とした個性的な店に声を掛けていったという。「出店者さんと話していると、『ほかのエリアではこういった企画があったりするのに、名古屋では、特に栄では今までなかったのでうれしい』という声をよく聞いた」と生駒さん。
「これまで、テレビ塔下と久屋大通公園で行われるイベントは、テレビ塔から南のエリアで開催されることが多かったが、ソーシャルタワーマーケットでは、テレビ塔から北のエリアで開催。桜通りを超えたロサンゼルス広場までが会場になっている」と続ける。「テレビ塔から北のエリアは、緑が多くとてもきれいな公園なのに、なぜか人通りが少ない。あえてそのエリアでイベントを開催することで、新しい公園の活用法や魅力が発見できれば」とし、「音楽もあり、マーケットもプロジェクトのコンセプトに合う方たちに集まっていただいた。ぜひ多くの人に楽しんでもらいたい」と話す。
当日、会場には出店ブースのほか、ブックマークナゴヤと共同した「一箱古本市」や、栄5丁目のカフェ「デシベル」が中心となる「一箱レコード市」も開催。「ここは、個人の出店者さんが集まった企画になるので、本やレコードなど、掘り出し物もたくさんあるのでは」と生駒さん。ワークショップやステージ上では大ナゴヤ大学の「授業」なども展開するという。
ライブステージの主な出演者は、渡辺俊美、copa salvo、Keishi Tanaka、TGMX、QUATTORO、egoistic 4 leaves、YOK、茜谷有紀。DJは、SAL、YANOMI(以上、敬称略)。20日には、「名古屋の喫茶店」や「名古屋メン」の著者大竹敏之さんと書籍「カフェうらら」「なごみなごや」の著者こんどうみきさんのトークショー「名古屋メシから喫茶店まで、守りたい味 残したい店」を開催。詳細はホームページで確認できる。
開催時間は11時~16時30分。入場無料。