食べる

春日井の氷屋「川久」大須に限定かき氷店-日替わりで氷を変えて提供

オリジナルの機械でかき氷を作る川本哲也さん

オリジナルの機械でかき氷を作る川本哲也さん

  • 0

  •  

 大須で現在、愛知県春日井市の老舗氷屋「川久(かわきゅう)」による期間限定のかき氷専門店「かき氷屋川久」(名古屋市中区大須3)がオープンしている。

「かき氷屋川久」ファサード

[広告]

 店舗面積は約10坪。イートインスペース10席も用意している。主に飲食店へ氷の卸販売を行っている同社が同店をオープンした経緯について、同社3代目の川本哲也さんは「もともと飲食店を経営している方に氷の良さを知っていただくきっかけになればと、アンテナショップ的な存在としてオープンさせた」といい、「氷屋が本気でやっているかき氷屋は全国見てもここにしかないのでは」と話す。

 同店で提供するかき氷は、信州・上高地の氷や三重県・青山高原など水にこだわった氷を使い、日によって氷を変えながら提供しているほか、「ふわっとした食感でおいしいかき氷を作ることができる温度」だというマイナス8度に保つため、氷を緩めたり固めたりを繰り返しながら調整しているという。「その氷の削り方にもこだわっている」と川本さん。「カンナで削ったようなふわっとした氷に仕上げるため、氷を削る機械の『刃の出し方』にもこだわっている」

 使用する機械は、「氷を削っているところが見やすいように」とメーカーと20年前の型の機械を共同開発したオリジナル機で、色味も店舗の雰囲気に合うような色合いに変更している。マンゴー、パイナップル、おれんじ、巨峰など同店で使用する13種類のシロップも同社で開発したオリジナルのものを使っているといい、「日本中探してもここまでやる氷屋はいないのでは」と川本さんは笑う。

 「これまで5年間で全国のかき氷店を400軒食べ歩いた」と話す川本さん。「氷のことがよく分かっているので、かき氷店の人にもお話が聞きやすい。そうしてリサーチをしながら最良のかき氷を出せる店舗を作った」という。「今、氷業界は跡継ぎ問題などにも直面している」と懸念も。「若い自分がどうすればベストな氷屋になれるのかと模索することで、氷業界全体の底上げにつながれば」との思いも込めている。「製氷機で作る氷よりも良い物を、良いサービスで提供し、良い営業ができれば必ずこうした氷の知名度が上がって、より多くの人に氷の良さを知ってもらえるのでは」とも。

 もともと大須に出店を決めたことについて、川本さんは「食べ歩きができる街・大須は、かき氷が似合う街だと思った。当初はターゲット層も10代~20代を想定していたが、少し路地に入った立地のためか、わざわざ目掛けて来てくれる20代~30代、それ以上の『大人な』お客さまが常連さんになってくださっている」と話す。

 「かき氷に対する固定観念を変えたい。昔ながらのふわふわでおいしい氷を多くの人に楽しんでもらえれば。これが本物のかき氷なんだと知ってもらえるきっかけになれば」と来店を呼び掛ける。かき氷は500円~。今後はハワイやゴールドコーストなどにも出店を考えているという。

 営業時間は11時~18時。店舗ま2年間限定の運営予定で、今年は10月末まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース