名古屋市で10月30日、名古屋の歴史・文化をテーマにした祭典「やっとかめ文化祭」が開幕した。
今年で3年目を迎える同祭。商店街や商業施設内、公共空間など街の中を会場に開催する「辻狂言」や「ストリート歌舞伎」、32講座ある学びや体験の場の「寺子屋」、40コースある「歴史まち歩き」、老舗和菓子店など19店舗が参加する「和菓子めぐり」など、開催期間25日間で160の催しを用意している。「やっとかめ」は名古屋弁で「ひさしぶり」の意味。
初日は栄の商業施設「ナディアパーク」(名古屋市中区栄3)アトリウムでオープニングイベントを開催。講談師でタレントの古池鱗林さんと、元・名古屋おもてなし武将隊メンバーで役者の市川智也さんが司会を務めた。
この日は、主催者として新開輝夫名古屋市副市長が登場。「いろんな芸能を建物の中に閉じ込めておくのではなく街に出てきてもらい、街中を芸能や文化でいっぱいにしたい。今年で3年目。ホップ、ステップ、ジャンプで、(来場者)3万人、4万5千人と来たので、今年は10万人に!1カ月大いに楽しみましょう!」と力強くあいさつした。
同祭のために名古屋の老舗料亭のおかみで結成した「若女将ユニット」も登場し、料亭の料理とお座敷遊びを楽しめる「お座敷ライブ」を紹介。名妓連組合の芸妓(げいぎ)は踊りや伝統芸「金のしゃちほこ」を披露し、会場をにぎわせた。狂言「梟山伏(ふくろうやまぶし)」の上演後には、演目に出てくるふくろうのしぐさと「ぽぉーん!」という鳴き声を集まった人で実演した。
同祭では、10月31日からさまざまなプログラムを展開する。前売り券がすでに売り切れている演目もあり、好調な滑り出しを見せている。