NHK総合テレビで放送中のドラマ10「愛おしくて」(毎週火曜10時)に出演している田中麗奈さん、吉田栄作さん、秋吉久美子さんが1月30日、椙山女学園大学星ヶ丘キャンパスでトークイベントを行った。
栄の「NHK名古屋放送局」制作の同作。東海地方を舞台に、愛を失った女性がさまざまな人間模様の中で「人を愛おしく思う気持ち」を取り戻していく姿を描いている。
この日は文化情報学部メディア棟の教室に、同大学生らと一般客合わせて250人が来場。田中さんら出演俳優3人と番組制作統括の青木信也チーフ・プロデューサーがトークを行った。
はじめにこれまでのハイライトVTRを振り返りながら、ドラマの見どころを紹介。田中さんらは舞台となる多治見や物語に登場する有松絞りについての思いや撮影中のエピソードなどを語った。
その後、ドラマのストーリーにちなんで、学生から事前に寄せられた「愛の悩み」に出演者がアドバイス。「大人の恋愛は社会的なしがらみがあり、好きなだけではやっていけないのではないか」との質問に、田中さんは「女子の意見だと、だいたい突っ走っちゃえとなる。失敗しながら、反省しながら、いろんな自分と向き合いながら進めばいいと思う。自分の価値観、個性を貫いてほしい」とエールを送った。
秋吉さんは「真面目で大学生らしい質問ね」と笑顔。「子どもの恋愛はガールフレンド、ボーイフレンドという感じで、取り返しのつくもの。大人の恋愛は社会の中の位置付けが絡み合ってきて動きが取れなくなる。愛は割りきったりすることができないウイルスのようなもの。お気をつけあそばせね」とアドバイスした。
会場からは「人生にはいろいろな難関があるが、役者だったから乗り越えられたことは」と人生についての質問も。吉田さんは「いろいろ壁はあると思うが、自分の場合は演じることや、音楽をやること、いわゆる表現することにぶつけることができた。それが良かったと感じる」と振り返る。
田中さんは「悩み始めると閉鎖的な中でぐるぐる悩んでしまいがち。人と交流していくことで救われる部分がある。役者として声を掛けてもらうことはとてもうれしいこと。自分も何かを人に与えることができる、役に立てるという思いが自分の自信になっているところがある」と答えた。
田中さんらは最後に来場者と記念撮影。拍手の中、笑顔でキャンパスを後にした。
NHK名古屋放送センタービルでは現在、「ドラマ10『愛おしくて』スペシャルドラマ展」を開催中。出演者メッセージ入り直筆サインパネルや田中さんらが製作した美濃焼が展示され、舞台となる絞り染め工房のセットなどを見ることができる。開場時間は10時~16時45分。入場無料。3月1日まで。