栄の映画館「センチュリーシネマ」(名古屋市中区栄3)で6月11日から、映画「白鳥麗子でございます!THE MOVIE」が公開される。公開に先立ち出演の「BOYS AND MEN(ボーイズ・アンド・メン)」水野勝さん、小林豊さんが会見を開いた。
同映画は鈴木由美子さんの同名漫画が原作。プライドが高いお嬢さまの一途(いちず)な恋を描き、累計発行部数1700万部を超えるヒットとなり、2度のテレビドラマ化と映画化が行われた。今年1月からは河北麻友子さんを主演にメ~テレで20年ぶり3度目のドラマ化。水野さんはじめ、田村侑久さん、辻本達規さん、田中俊介さん、吉原雅斗さんらBOYS AND MENメンバーが出演した。劇場版はドラマキャストに加え、麗子を巡る最強のライバル・桐生役で小林さんが登場して物語を盛り上げる。
さまざまな出来事を超えて、仲良く2人暮らしを始めた麗子(河北さん)と哲也(水野さん)。ある日、麗子は哲也のバスケット部の合宿に付き添って2人の故郷である静岡県下田に帰省する。哲也の家族と会うことになり、プロポーズかと期待に胸を膨らませる麗子だったが、下田では白鳥家が関わるリゾート開発計画の真っ最中。哲也の父ら地元の漁師たちが計画に反対し、2人の家は対立していた。
演じた役について水野さんは「哲也は振り回されることが多い役。ドラマではフラフラした部分もあったが、映画では麗子さん1人に愛情を注げば良かったので、哲也の熱さや真っすぐさを出すことができた」と話す。小林さんは「桐生は超エリートのビジネスマンで、僕の中には似ている部分が数パーセントもない役。仕事一筋で生きてきた男なので、どこかロボット的なところを見せようと演じた」と振り返る。
共演の河北さんについて水野さんは「リアルお嬢さまで麗子さんそのものだった。彼女がいることで現場が明るくなった。周りの人を笑顔にできるパワーを持った人」と絶賛する。小林さんは「おしとやかだけれど、強さもある。女子力が高いので、負けたくないと思った」となぜかライバル宣言。
同作にはボイメンのメンバーも多数出演した。水野さんは「ドラマと同じスタッフで撮影時期も近かったので、現場はいいムードだった。バスケ部仲間を演じたメンバーが先にクランクアップして名古屋に帰った時は寂しかったが、僕の最後の撮影日に3人で花束を渡しに来てくれた。ドラマの準備からの日々も思い出して、泣きそうになった」と明かす。小林さんは「ドラマからのチームワークができている現場に新しく入っていったが、温かく迎えてもらえた。同じ御曹司の恋敵役なので、田村君は撮影の間ずっと僕に文句を言っていた。でも、周りから映画の吉本はいい役だねと言われたら、すごく喜んでいた」と笑う。
最後に水野さんは「ドラマが始まる前に原作も読み、松雪泰子さんのドラマも見た。プレッシャーもあったが、それ以上に演じられるうれしさ、新しいものを作る期待感が大きかった。たくさんのファンがいる作品で、ドラマも全国放送だったので、多くの人からの応援を感じた。それがあったから、映画まで行けたと思う。ぜひ映画館で楽しんでいただけたら」と呼び掛けた。