名古屋市美術館(名古屋市中区栄2、TEL 052-212-0001)では現在、フランスで生まれアメリカで育ったアーティスト、故ニキ・ド・サンファルの作品を集めた日本初の本格的な回顧展「ニキ・ド・サンファル展」が開催されている。
ニキ・ド・サンファルは、絵の具を仕込んだ作品をライフルで撃ち、飛び散った絵の具で彩色する「射撃絵画」で、ヌーヴォー・レアリスム(新写実主義)の一員として、1961年に一躍有名になった作家。同展では、彼女が全ての人間の平等を願って制作したという黒人女性がモデルになっている、高さ2メートル50センチの作品「ビッグレディー」や、ニキ自身が制作し出演している映画「ダディー」のフィルムスチールなど、約100点が展示されている。
同館担当者は「作品は色鮮やかで陽気で明るく、形もパワフルなものが多い。まだまだ知名度は低いがより多くの人に見てもらいたい」と話す。
7月2日には、「素顔のニキ・ド・サンファル」と題したトークショーが開催されるほか、7月17日には、1975年のドキュメンタリーフィルム「ニキ・ド・サンファル-美しい獣(ひと)」が上映される。入場無料。
入場料は、大人=1,100円、高大生=700円、小中生=400円。開館時間は9時30分~17時(金曜日は20時まで)。展示は8月15日まで。
©Niki Charitable Art Foundation, 2006