もつ焼きなど串焼き料理をメーンに提供する立ち飲み店「串焼き肉料理 大黒」(名古屋市中区栄3、TEL 052-251-3130)が4月24日、栄にオープンした。
店舗面積は12坪。カウンターと丸テーブルが設けられた店内は完全立ち飲みで、満員時で約25人を収容できる。「一番良い席は端で壁を背もたれにできるところ」(同店店主の大谷さん)といい片ひじをカウンターに置き、「立ち飲みポーズ」を披露。
同店は、脱サラし焼肉店で6年以上修行した大谷さんが、一頭買いした豚肉などの「新鮮でおいしい肉料理」を提供する。一頭買いは精肉生産者との信頼関係で初めて権利を取得できるもので、大谷さんは修行中に出会った生産者と良い関係を築くことができたためという。
素材に強いこだわりを持つ大谷さんは「本当にうまいものを追求するため、いろんな生産者を回り、見てきた。世間では、『A5の霜降り松坂牛』などといった肉が『おいしいお肉』とあり、高額で取引される。そのため、その肉を得るためだけに牛を育てる生産者が多いことが現状。そのような牛は、運動もさせず太らし、病気になっている牛ばかりで、中には自分の体重を支えられない牛も。必要な肉以外の内蔵など残りは食べ物にはならずそのまま捨てられる」厳しい現実を明かす。「事実を実際に目にし、そんな肉がうまいなどとはおかしなこと。『大黒』では、愛情を持って育てられた、安心・安全で健康な牛・豚で『本当にうまいもの』だけを提供する」と自信を見せる。
業態を立ち飲み店にしたきっかけは、ちょっと飲めるおいしい立ち飲み屋が周辺になかったこと。立ち飲み店の魅力について、「スタッフとお客さんの距離、またお客さん同士の距離も近くにぎやかな店。隣り合わせたお客さん同士で仲良くなることも多く、ビールをごちそうする姿も」(同)。30分~1時間くらいの時間で利用されることが多いという。
ベタな飲み屋のイメージにしたかったという店内の壁や照明は、店主自身が1枚1枚地道に貼ったというレトロなビールのポスター、日本酒や焼酎のラベル、近隣の飲食店のステッカーなどで飾られる。カウンターには引き出しが設置され、中には割りばしとつまようじが入っており、「1度来店いただいたお客さんは自分ではしを取り出す。常連さんでもわざと『おはしは?』などと冗談を交わし、楽しくやっている」と笑顔を浮かべる。
主なメニューは、「たん(舌)」「れば(肝臓)」「しろ(大腸)」「ほほ(ほっぺ)」「がつ(胃)」共に100円、「ふわ(肺)」150円、「のどぶえ(気管弁)」「Pとろ(首肉)」共に190円などホルモン類の種類が豊富。「朝引きの豚肉を毎朝仕入れに行っている。ホルモン類は格別のうまさ」(同)。そのほか「ればテキ」(390円)、「レバ刺し」(490円)、「ゆでたん」(490円)、「生ビール」(420円)など。
営業時間は17時~翌2時。
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