栄のクラシック音楽専門のコンサートホール「宗次（むねつぐ）ホール」（名古屋市中区栄4、TEL 052-265-1715）は来年1月から、「クラシック音楽をより身近に感じてもらおう」と新たなプログラムを立ち上げる。

　同ホールは今年1月より近隣の飲食店やホテルなどとタイアップし、栄エリアの人の回遊を促す計画「都市観光構想」を掲げさまざまな企画を展開してきた。その主な企画として開催していたのが昼間の時間を利用し、近隣店舗でのランチとクラシックコンサートをセットにした「ランチタイムコンサート」。音楽鑑賞だけのチケット料金を1,000円に抑えた手軽さに加え、ホテルオークラのレストラン「桃花林」とのタイアップランチコース付き鑑賞チケットを2,900円に、日本料理「志摩」のランチコース付き鑑賞チケットを2,000円にするなどして、中年女性層を中心に人気を集めている。

　来年からの新たな展開では、コンサート内容に幅を持たせるため、13時30分から開催する「スイーツタイムコンサート」と19時開演の「ディナータイムコンサート」も予定する。両企画ともランチタイムコンサート同様、耳なじみのある楽曲を中心に展開するほか、トークタイムも多く設けたカジュアルな内容になるという。

　両企画では、チケット料金を2,000円に設定した。同ホール広報担当の塩谷浪路さんは「ランチタイムコンサートに1,000円プラスした料金設定にすることで、これまで誘致できなかったアーティストなどにもお願いできるようになり、プログラムの幅がより広くなり、さまざまな提案ができるようになる」と話す。

　タイアップメニューは、スイーツタイムコンサート＝名古屋東急ホテルのコーヒーハウス「モンマルトル」のケーキセット付き（2,700円）、アトリウムラウンジ「グリンデルワルド」のデザートビュッフェ付き（3,500円）、ディナータイムコンサート＝ホテルプリシード名古屋地下1階の日本料理「志摩」の旬会席付き（5,000円）、東急ホテル「モンマルトル」のスペシャルディナー＆サラダ＆デザートビュッフェ付き（5,000円）、アジアンリゾートダイニング「バリハイ栄店」のディナー付き（3,500円）など。

　「ホールでの演奏はアーティストの息づかいや、弦をすべる指の音が聞こえたりする。そうした空間を体験してもらい、コンサートホールをより身近なものに感じてもらえれば」と同ホールの土屋洋介さん。「時間別にさまざまな企画を提案することで、より広い客層に楽しんでもらえるのでは」と期待を寄せる。