大須商店街の招き猫がシンボルとなっている広場「ふれあい広場」(名古屋市中区大須3)に寺院を思わせるデザインの「屋根」が完成し、3月25日、竣工式が行われた。
屋根は5本の柱で支えられているが、うち2本を金色と銀色に塗装。金色は東仁王通りに、銀色は新天地通りに面しているが、この配置は昨年10月に行われた商店街対抗「金の玉転がし競争」の勝敗で決められた。
当日の式典では、大須商店街の小学生ら10人が元気いっぱいに和太鼓を演奏し、竣工式のオープニングを飾った。新天地通り商店街振興組合の前田勝男理事長は「これまでここ『ふれあい広場』はさまざまなイベントでの主要な場所だったが、屋根がなく雨の日は大変だった。商店街のアーケードが唯一途切れる場所もここで、回遊性の妨げになっていた」と振り返り、「長年の夢だった『ふれあい広場』の屋根が設置されてとてもうれしい。これを機に商店街がより活性化していけば」と期待を込めた。
今回の屋根の設置により、雨の日などは地下鉄上前津駅の8番出口から屋根続きで商店街に入ることができるようになった。祝辞の中で大西聡名古屋副市長は「小さいころはよく大須に遊びに連れてきてもらっていたが、今のように活気のあるものではなかた。ここ10年くらいで若い人たちが多く集まる街へと変わってきている」とし、「今年はCOP10や愛知トリエンナーレ、名古屋開府400年祭などイベントが多くあり、海外のお客さんも多くなるので、大須の活気も見てもらいたい」と述べた。
テープカット時には、会場に集まった買い物客らとともにカウントダウンを行い、大きなくす玉を割って竣工を祝った。