飲食店が多く集まる栄4丁目に5月16日、中国東北料理を提供する「胡同小吃(フートンシャオツー)」(名古屋市中区栄4、TEL 052-265-8856)がオープンした。
中国の路地裏にある屋台をイメージする同店。「中国東北料理」をメーンに「ハイボール酒場」を掛け合わせ、「気軽にワイワイ食べて飲める店」を展開する。店名の「胡同」は中国語で路地を、「小吃」は庶民向けの食堂や屋台で食べる一品料理を意味する。
「本場のものを使うと自然と雰囲気が出る」と彫刻が施されている木製のテーブル、椅子、欄間、陶器の照明などのインテリアは中国製のもの。壁や天井はあえて造り込まず、本場中国の大衆食堂さながらの空間に仕上げた。店舗面積は25坪。席数はカウンター、テーブル席合わせ41席を設ける。
厨房では本場中国のシェフと点心師が腕を振るう。「東北地方の料理は、中国料理をベースにしながらもしょうゆ、みそ、塩など日本になじみのある調味料を使うので日本人の味覚にとても合う」と店長の藤野さん。主なメニューは、豚の背骨をしょうゆで煮込んだ「背骨のしょうゆ煮込み」(1人前780円)、中国野菜の大きなインゲンをジャガイモと豚肉で煮込んだ「豚肉とジャガイモのごった煮」、「干し豆腐とピーマンの炒め」など、東北地方の家庭料理をアレンジして提供する。
ポピュラーな日本中華メニューも置く同店。「食べ比べをして楽しみながら、本場、中国の味を知ってもらえたら」と思いを込める。「エビチリ」、「バンバンジー」、「アサリ炒め」など。「女性に人気」の点心は全て400円。「酸菜ギョーザ」「肉餅」「ニラパイ」など東北地方のものから、「水ギョーザ」「ショウロンポウ」「春巻き」などの定番まで取りそろえる。
ドリンクメニューは、ハイボール(330円~)を中心に紹興酒、マッコリ、酎ハイ、生ビール、焼酎、カクテルなどのほか、中国茶(380円~)も用意する。客単価は平均2,300円。
ターゲットは20代後半~50代のサラリーマンだが、点心や中国茶を目当ての女性客も多く来店するという。「中国の食文化を、店を通じていろいろな形で提供いきたい」と藤野さん。「食べ物にはさまざまな文化が根付いている。そうした食文化を、お客さまを楽しませながら伝えていけたら」と笑顔を見せる。
営業時間は17時30分~翌3時。