栄の貴金属店「ミキモト名古屋店」(名古屋市中区栄3、TEL 052-261-1808)は現在、指輪のコレクション展「指輪-その饒舌なる小宇宙の物語」を開催している。
同展では、世界有数の指輪コレクターである橋本貫志(かんし)さんが所蔵する約850点の作品の中から約30点を厳選し展示している。会場は、紀元前1900年~紀元1400代、1500~1600年代、1700~1930年代、1945年~現代の4期に分けて構成。
会場には、古代エジプトにおいて再生の象徴であったとされているスカラベをかたどった指輪や、マリーアントワネットの姪(めい)が自分をかわいがってくれた叔母への思いを込めて装着していたとされる、マリーアントワネットの髪が入った指輪、レーザー技術がなかった時代に作られたダイヤモンドがユリの形に研磨されているフランス王家の指輪などが展示されている。
1924(大正13)年生まれの橋本さんは、東京美術学校(現東京芸術大学)を卒業した古美術鑑賞家。10代のころから古美術に興味を持ち、中国、日本の古美術収集を始めた。「日本における指輪の歴史は浅く、コレクションをしている人自体少ない時代に、指輪の背景のストーリーに興味を持ち多くの指輪を収集してきた」(同展担当者)という。「4000年前の宝石を見る機会は少ない。それぞれの指輪が持つ歴史的背景などに思いをはせて、ロマンを感じてもらえれば」とも。
営業時間は11時~19時。水曜定休。6月28日まで。