1991年にLAのバーモント・アベニューに誕生したストリートブランド「XLARGE(エクストララージ)」の名古屋店「XLARGE NAGOYA」(名古屋市中区栄3、TEL 052-251-2501)が6月8日でオープン1周年を迎える。
独自のスケートボードや音楽カルチャーがミックスし、新たなストリートカルチャーが生まれようとしていた90年代のLAで「エクストララージ」は、ブランドをスタートさせたイライ・ボナーツとアダム・シルバーマンという建設学校を卒業したばかりの若者に、ヒップホップグループ「Beastie Boys(ビースティボーイズ)」のマイクDが加わり設立。ブランド設立から20年が過ぎた現在も、多くのストリートカルチャーファンから注目を集め続けている。
同店オーナーの武山匡哉さんは「震災後に出店を決めたのは、いろいろなことに、特に自分に負けたくなかったから。こぢんまりしそうだったアパレル業界や自分のマインドに喝を入れたかった」と振り返る。「オープンしてからの1年は怒濤(どとう)のような毎日だった。その中でサポートしてくださるお客さまがいて、成長してきているスタッフがいる、そうした現在に感謝」と話す。
主な客層は20~30代の男性。「自分は40代でビースティボーイズの世代だが、自分と同様なマインドの同年代のお客さまも多い。20年の歴史あるブランドだから幅広い層から人気」だといい、「エクストララージは、ビースティボーイズ、特にマイクDなくしては世に出なかったブランド。あのころビースティが好きだった人も、ぜひ彼らのアルバムを聴き直して店に遊びに来てもらいたい。若かったかっこいい自分を思い出してくれれば」と話す。
1周年を記念し、限定商品のTシャツ(5,250円)とシルバーリング(1万500円)を制作した同店。Tシャツは名古屋のグラフィティアーティスト「ESPY」さんがデザインした。「エクストララージは、なかなか地元のアーティストにデザインさせた事がないブランドだったが、昨年くらいからローカルのアーティストとナショナルブランドのエクストララージのコラボレーションができるようになった」とし、「この動きは本当にうれしい。こうした形で名古屋のレジェンド的なアーティストを紹介できる機会につながっている」と武山さんは話す。
今後は、「音楽やアート、スケート、本当のストリートカルチャーがリンクした店にしたい。そのために、あえて路面店にしたのだから。売り上げも大切だが、文化はもっと大切。ストリート業界にいて、そこはブレていないし、これからもブレずに大切なスタッフたちと新しいものを生んでいきたい」と、さらに意気込む。
6月9日には、同店主催の1周年記念イベントを栄のクラブ「CLUB JB’s」(栄4)で開催。「イベントには、1995年に日本のヒップホップ界に衝撃を与えた『LAMPEYE(ランプアイ)』がステージに立ってくれることに。限定TシャツをデザインしてくれたESPYがライブペイントをしてくれたり、現在進行形B-BOYSMとでもいうべき『OBRIGARRD(オブリガード)』の出演もあったりする。DJ陣も豪華なラインアップで、名古屋で活躍する若手のラッパーたちも勢いのあるパフォーマンスを見せてくれるはず」(武山さん)。
営業時間は12時~20時(土曜・日曜・祝日は11時~)。イベント開催は21時~。入場料は、前売り=2,500円、当日=3,000円。