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水辺環境に特化したクラウドファンディング「カワサポ」がサービス開始

「カワサポ」を展開するClearWaterProject代表の瀬川さん

「カワサポ」を展開するClearWaterProject代表の瀬川さん

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 水辺環境改善を目的としたクラウドファンディング「カワサポ」が11月7日、リリースされた。「ITの力で川や海をきれいに」をコンセプトに活動する一般社団法人ClearWaterProject(名古屋市中区錦)の新たなサービス。水辺環境に特化したクラウドファンディングとしては、国内初の試みとなる。

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 カワサポは「川の応援団」の意味から名付けたもの。インターネット上で資金を募るクラウドファンディングシステムを利用し、地域の水辺環境向上に取り組む民間団体・組織を支援する。

 支援金額は、3,000円・6,000円・1万2,000円の3コースを設定。例えば、アユやサケが川の上流へ遡上するために必要な魚道の設置。設置にかかる費用を、「カワサポ」で6,000円以上支援すると、その魚道を上ることでとれるようになった魚や加工品などが、支援先の団体からサポーターに送られる。また3,000円のコースでも、「マッチングギフト」と呼ばれるシステムを選択すると、協賛企業からも同額が上乗せされ、計6,000円の資金が支援先の団体へ。サポーターには6,000円分の贈答品が還元される。

 サービスを開発した背景には、日本近海における漁獲量の減少、河川生物を含めた生物多様性の低下、河川から流出した海の漂流ゴミ問題、林業の衰退・治水効果の劣化による洪水災害のリスク増加などが挙げられるという。

 「皆さんの身近に、遊びたくなるようなきれいな川はどれだけあるか?美しい水辺環境を持つことは、生活する上での癒やしや幸福感にもつながる」と代表の瀬川貴之さん。瀬川さんをはじめ、プロジェクトのメンバーはもともと川や海、水辺の生き物が大好き。行政だけでは管理しきれない水辺環境を、自分たちの力で何とかしたいと立ち上がった。

 現在「カワサポ」以外にも、水辺情報をデジタル地図化し、環境改善に役立てる「アクマップ」、全国の川遊びスポットを検索したり、写真やコメントを投稿できたりするポータルサイト「川遊びマップ」を展開する。

 「ここ東海地区は、名古屋という大きな都市がありながら周辺には川の上流域となる山がある。上流から下流、そして海へ流れ込むまでの環境の変化を把握したり、サービスを活用したモデルケースも作ったりしやすい」。全国に先駆け名古屋から理想の水辺環境づくりを目指す。

 詳しい参加方法はホームページで確認できる。

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