結成60周年を迎えた「大須商店街連盟」が2月21日から、「大須商店街連盟還暦祭」を開催している。21日にはふれあい広場で60周年記念式典が行われた。
同連盟は戦時中からの「大須盛り場連盟」を引き継ぐ形で1955(昭和30)年に結成。アーケード建設や案内人の設置、イベント開催などのさまざまな活動で街の活性化に取り組んできた。
商店街のアーケードや店舗は還暦にちなんだ赤いテーマカラーののぼりや装飾で彩られ、ふれあい広場の招き猫は赤いちゃんちゃんこと頭巾の衣装を身に着けた。各店の店員や同祭スタッフも赤い法被を着て接客。60円、600円均一や先着60人限定の商品など、各店ごとに趣向を凝らした「感謝セール」を行っている。商店街を訪れた人々には、大須のシンボル「赤ちょうちん」をかたどった紙製のめがねが無料で配られた。
東仁王門通りの「愛知銀行倉庫」特設会場では「大須なつかしの写真展」を開催している。名古屋市博物館、名古屋タイムズ・アーカイブス委員会の協力で、昭和時代の大須を撮影した写真60点を展示。大須の歴史をまとめた書籍や資料なども並べている。
ふれあい広場では、3月18日にメジャーデビューが決定した地元アイドルグループ「OS☆U」が同祭の赤い法被を着て路上ライブを開催。大須のキャラクターたちとともに、広場を盛り上げた。
60周年の記念式典で今井富雄同連盟会長は「大須商店街連盟としては60年だが、その前には盛り場連盟もあり、本当に長い歴史がある商店街。私が小学校のころは、地域の方々が来るぐらいで人通りは多くなかった。まさかこれほど元気な商店街になるとは想像できなかった」とあいさつ。「今回は時間が無い中、若手が頑張って準備をしてくれた。若い力が大須を支えているとあらためて実感する。各店舗がそれぞれに感謝の気持ちを込めた商品を展開しているので、楽しみながら買い物をしていただけたら」とも。
今井会長らの手でくす玉が割られた後、地元の講談師・古池鱗林さんが大須の歴史を題材にした講談を披露。古池さんは「講談の続きが聴きたい方は、秋に再開を目指している大須演芸場に来てほしい」と呼び掛け、拍手に包まれた。
還暦祭は3月1日まで。OS☆Uのふれあい広場ライブは土曜・日曜のみ。