栄の三晃社(名古屋市中区丸の内3)で4月6日、「徳川家康と服部半蔵忍者隊」の新規メンバーの発表と研修が行われた。
愛知県の観光PRを目的に昨年7月に結成された同隊。県から委託された三晃社が運営を担当し、徳川家康に仕えた服部半蔵ら6人の忍者ユニットによるパフォーマンスやおもてなしで「武将のふるさと愛知」の魅力を県内外に紹介していく。
3月28日~31日に名古屋ほかで2016年度メンバーのオーディションが行われ、半蔵役の佐治和也さんをはじめ、有馬真澄さん、川合涼哉さん、生駒俊樹さん、山田瑛美さん、藤田誠樹さん、クリス・オニールさんの7人が選ばれた。
忍者隊7人は、名古屋おもてなし武将隊の徳川家康と共に登場。1人ずつ自己紹介をしながら、意気込みや抱負を語った。佐治さんは「10年以上、ブレークダンスをやって磨いた体力、技術で、世界一の忍者になることを誓う。これからどんなつらい修行でも耐えて、愛知の良さを国内外にどんどんPRして盛り上げていく。世界中の人たちを楽しませる忍者隊になるため、持っている時間、情熱を全部注ぎ込む」と意気込みを語り、全員で円陣を組んで活躍を誓った。
愛知県観光局の加納國雄局長は「非常に高い倍率のオーディションの中から選ばれた皆さんがここに集まった。身体に気を付けて、今日から始まる忍者修行を一生懸命頑張ってほしい。これから国内外にどんどん『武将のふるさと愛知県』を発信していただきたい」とエールを送る。
三晃社の川村晃司社長は「武将隊や忍者隊は100年以上、半永久的に続けるべき観光事業だと思っている。そのためにも正確な歴史と文化の継承が大切。本物志向で歴史をしっかりと再現していただきたい」と話す。おもてなし武将隊の徳川家康は「武将として多くの国を訪れたが、侍や忍者は外国では注目を浴びる存在だと感じる。今も忍者が現実に存在してほしいという願いが世界中にある。必ずや世界一の忍者になって、愛知県の魅力を世界に発信する武器となってもらいたい」と「共闘」を呼び掛ける。
この日は忍者修行の研修として、忍者にとって大切な心構えである「正心」について講義。メンバーはテキストを読みながら、熱心に講義に耳を傾けた。
3カ月前に来日したというオニールさんは「子どものころから忍者になりたくて空手などの武道を学んでいだ。皆になれないと言われたが、実現してとてもうれしい。愛知県の人はすごく優しくて受け入れてもらえた。メンバーの皆とファミリーとなって頑張りたい」と喜びを語った。
同隊メンバーは今後、愛知や忍者の歴史を学ぶ研修や演武の稽古などを行い、5月5日に「名古屋城春の陣」で初のステージ演武を予定している。