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センチュリーシネマで映画「森山中教習所」 野村周平さん、豊島監督が来名

来名した野村周平さん(左)と豊島圭介監督

来名した野村周平さん(左)と豊島圭介監督

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 栄の映画館「センチュリーシネマ」(名古屋市中区栄3)で7月9日から、映画「森山中教習所」が公開される。公開に先立ち、主演の野村周平さんと豊島圭介監督が来名し、会見を開いた。

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 同映画は真造圭伍さんの同名漫画が原作で、自動車教習所で再会した元同級生2人を主人公にしたひと夏の青春ストーリー。意外な展開と爽やかな読後感が読者の共感を呼び、23歳のデビュー作ながら漫画ランキングなどで上位にランクインして話題となった。能天気な大学生・清高を野村さん、根暗なやくざ・轟木を賀来賢人さんがダブル主演。「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」「ヒーローマニア-生活-」の豊島監督がメガホンを取った。

 マイペースで周囲への関心が薄い大学生の清高(野村さん)は、何十回もデートを重ねた松田(岸井ゆきのさん)を、あっさり振ってしまう。車の免許を取ろうと考えながら自転車に乗っていた清高は、轟木(賀来さん)が運転するやくざの組長の車にひかれてしまう。意識を失った清高を死んだと思い込んだ轟木らは、彼をトランクに放り込み、目的地の森山中教習所へ向かう。

 豊島監督は「2人の友情と人間関係が一番大事だと思っていたので、原作を台本に起こす際はそのエッセンスを失わないようにした。ロケ地の木造校舎探しは時間がかかった。校舎の外観や食堂、裏山など、シーンに合わせて3カ所のロケ地を使っている。台本、舞台、登場人物のビジュアルとしっかり準備した上で、実際に撮影する時は漫画の再現ではなく、どれだけ生き生きした俳優たちの芝居が撮れるかに集中した」と話す。

 キャスティングについて監督は「清高は元気でユーモアがある人でないと、できない役。野村さんは顔合わせで会った時、部屋に入ってくるなり『やりたいです、できます』と言ってきた。その距離の近さが面白くて、このままの彼を撮れたら面白い清高になると思った」と振り返る。野村さんは「清高は楽しく演じないといけないので、監督、スタッフとわいわいできるムードを大事にしながら、現場で感じたことを大切に演じた」と話す。

 賀来さんについては「以前一緒に撮った『ソフトボーイ』では、はっちゃけている役だった。実は陰りがある人だと何となく感じていたので轟木を演じてもらった。彼はほとんど演出しなかった」と監督。野村さんは「クールな轟木の役作りをしていたので、最初はちょっと怖かったが、話してみたら楽しかった。現場を客観視できるので、今何が必要か分かっていて、ちゃんと締めてくれる人」と絶賛する。

 監督は「2人は、この人がいたから今の自分がいるのかもしれないと思える友人。普段から仲が良くて距離が近い友情ではなく、大事な時に寄り添ってくれた人がいた、一番落ち込む瞬間に相手がいてくれたという物語にしたかった。原作の空気感やカタルシスを映像化できているとしたら、それは俳優やスタッフの力が大きい。現場で生まれるものや偶然性を入れられるムードができていて、カメラマンほかいろいろなスタッフのアイデアを生かすことができた」と笑顔を見せる。

 最後に野村さんは「今回はスタッフ、監督、キャスト、全部のタイミングがばっちり合った作品。全員の距離が近くて、皆でいろいろな話をしながら映画を作っている過程がとにかく好きだった。映画制作は楽しいものだと実感できたし、初めてしっかりと主演というものができたと思えた。多くの方々に見ていただけたら」と来場を呼び掛けた。

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