名古屋市、蒲郡市、犬山市などで7月29日~8月6日、コスプレの祭典「世界コスプレサミット2017」が開催された。5日・6日のメイン会場となった名古屋市には世界各国から多くのコスプレーヤーが集まり、さまざまなイベントを楽しんだ。
日本のアニメ・漫画文化を通じた国際文化交流を目的に、2003年から愛知県で開かれている同イベント。15回目となる今回は、7月29日に蒲郡市「ラグーナテンボス」、8月3日に犬山市「博物館明治村」でオープニングセレモニーや会場を開放してのコスプレイベントを開催。4日は名駅の結婚式場「ブルーレマン名古屋」でコスプレ撮影パーティーを行い、夜には「コスサミ前夜祭」として栄のセントラルパーク地下街で初のコスプレパレードを行った。
5日・6日には栄の「愛知芸術文化センター」で2日間にわたり「世界コスプレチャンピオンシップ」を開催。メイン会場「オアシス21」の特設ステージでは、参加者がコスプレを披露する「ニコニココスプレクション」や「踊ってみた」などさまざまなプログラムが行われた。オアシス21のほか、名古屋テレビ塔もちのき広場、名古屋城、大須商店街など市内各所が写真撮影開放エリアとなり、多くのコスプレーヤーが撮影を楽しんだ。6日には大須観音境内にチャンピオンシップ出場者をはじめ、一般コスプレーヤーが集合。「大須夏祭り」でにぎわう商店街で「コスプレパレード」を行った。
「世界コスプレチャンピオンシップ」には過去最多となる34カ国・地域の代表が出場。コスチュームの完成度やパフォーマンス、原作へのリスペクトなどを競い合った。声優の古谷徹さん、上坂すみれさんらが審査をした結果、「ブラッド ザ ラスト ヴァンパイア」のコスプレをした中国代表チームが優勝した。中国代表の2人は「本当に感激して、気持ちがうまく伝えられない。大会の準備は大変でつらいこともあったが、やりがいがあった。皆さんに認められてとてもうれしい」「中国のコスプレーヤーを代表してここに立てて、光栄に思う。応援してくれた人たちに感謝したい」と話した。2位はメキシコ代表の「トライガン」、3位は日本代表の「怪~ayakashi~化け猫」が選ばれた。
古谷さんは主催者を代表して「日本のアニメ、漫画、ゲームは世界中に広がり、日本を代表するカルチャーに昇格した。コスプレは自分の好きなキャラクターの衣装をまとうことで、言葉を使わなくても趣味を共有できるコミュニケーション・ツール。コスプレを通じて国籍・人種・歴史や文化の違いなど、さまざまな壁を軽々と超え、強い友情を築くことができる。世界コスプレサミットは2020年に向け、大きな3つのチャレンジを約束する。開催規模を日本全国に拡大していく。待機している国を解消し、アフリカ含む5大陸でのグローバルネットワークを築く。より多くのファンが関われるような競技種目・参加イベントを拡充していく。日本を、名古屋を、コスプレの聖地として、ますます盛り上げていくことを誓う」とあいさつ。代表作「機動戦士ガンダム」の主人公アムロ・レイの演技で「2020年へ向けて、世界コスプレサミット、いきまーす!」と力強くアピールした。
ステージ上では台湾代表、ブラジル代表の男性が、チームメートの女性にプロポーズを行い、共に成功。観客の大きな拍手に包まれ、イベントは盛況の中、幕を閉じた。