ホラー映画「女優霊」や「リング」などを世に送り出してきたプロデューサー・仙頭武則さんが手掛けるVR技術を使ったホラーアトラクション「ダムド・タワー -ホスピタル サイト-」が10月20日、名古屋テレビ塔(名古屋市中区錦3)で始まった。
19日に内覧会と開幕を記念したトークセッションが行われ、企画・プロデュース・総合演出の仙頭さん、数々のホラー映画の脚本や監督、監修を務める高橋洋さん、ホラー好きでアンバサダーを務める愛知県出身のタレント・桃月なしこさんが登場。
仙頭さんと高橋さんは、日本特有のホラー「Jホラー」の先駆けの作品を生み出してきた。仙頭さんは「高橋さんと出会った1993年ごろは、世界には『ホラー』というジャンルがあったが、日本にはまだなく、『怪談』などと呼ばれるレベルだった」と話す。「東洋特有の『怨念』という存在がJホラーを作ってきたと思う」とも。
同アトラクションは、座席などの定位置で体験するものではなく、VRゴーグルとコントローラーを装着し仮想空間を体験者1人で歩きながら体験するもの。ストーリーは実際に歩くことで進行していく。体験時間は約10分。
ストーリーの舞台は2026年。「この国」は原因不明の「病」に侵され、諸外国からは国交を断然されている。住居・病院・学校・オフィス・ホテル・商業施設などが含有する207階建ての高層ビル「高天原スカイタワー」が舞台。「安全な最先端施設」とされるビルだが「足を踏み入れたものは生きて帰ったことがない」とうわさされ「ダムド・タワー」と呼ばれるようになった。「病」にかかった「あなた」はタワー内の「高天原病院」に救急搬送されることになる…。
高橋さんは「全く新しい見せ方をしたかった。ホラーというと『廃虚』など『廃○○』が舞台のものが多いがその考えを取り除き、未来の先端医療施設を舞台にした。大きく、広く、高く、立体感がある仕掛けを考えた。いろいろなところに仕掛けがあり1度の体験では気付けないところもあるので複数楽しんでもらえるのでは。愛知から始まり全国へ展開できれば」。高橋さんは「最近ホラーが復活してきているが、ついにVR版が出たという思い」。
第1被験者になったという桃月さんは「映画などと違い完全に1人で体験するも、自分で歩かないと進まなく、体験時には足がすくんでしまった」と話す。会場には体験者が自由に感想を書き込める大きなボードも設置。桃月さんは「こんなに叫んだのは初めてです!!!コワイってこういうことか…」と書き込んだ。
開催時間は13時~22時(土曜・日曜・祝日は10時~)。料金は1,500円。同塔展望セット券は2,000円(利用は17時まで)。12歳以下は参加不可。12月24日まで。