名古屋伏見モンブランホテル(名古屋市中区栄2)が現在、クリスマスに合わせ絵本を寄付できる宿泊プラン「ブックサンタプラン」を販売している。
「ブックサンタプラン」でフロントスタッフ12人が推薦する12冊の絵本・児童書
同プランは昨年、名古屋駅前モンブランホテル(中村区名駅3)の山内佑介さんが、NPO法人チャリティーサンタが行う、経済的に厳しい家庭や入院中など困難な状況にいる子どもたちに絵本を届ける取り組み「ブックサンタ」に感銘を受け、社内提案し実現したもの。「ご宿泊のお客さまと一緒になにかできたら素晴らしいのではないか」という思いで始めた。同プラン料金の中に絵本の寄付費用の一部が含まれている。昨年は名古屋駅前、名古屋伏見の2店で56冊の絵本を寄付した。
今年は、名古屋駅前モンブランホテルが現在建て替えで休業中のため名古屋伏見のみで展開する。名古屋伏見のフロントスタッフ12人がそれぞれ選んだ12冊の絵本や児童書から、同プラン利用者が選んで寄付できる。
内容は「ぐりとぐら」「てぶくろ」「魔女の宅急便 それぞれの旅立ち」「おしいれのぼうけん」「ウォーリーをさがせ ふしぎなたび」など。「自分が子どもの頃に読んだものや、自身の子どもに読み聞かせた思い出ある絵本が中心に集まった」と山内さん。ホームページで12 冊のタイトルを掲載するほか、フロントでは推薦者の名前を添えた100文字程度の推薦文も案内する。「スタッフ間でも選んだ本についてたずね合うなど新たなコミュニケーションも生まれた」とも。
今年は1店舗のみの展開と、新型コロナウイルス感染症の影響で宿泊利用が大幅に減少したことを理由に、寄付する絵本は11月で3冊、12月で4冊(キャンセルの可能性を含む)と伸び悩んでいる。「コロナ禍でご自身の生活が最優先されるので、寄付という性質上、利用はむずかしいかもしれないが、こんな時だからこそ多くの子どもたちが喜ぶことをできればと思う」。
「ブックサンタ」は全国の約300書店でも実施している。「宿泊プラン利用が難しい場合でも書店、オンライン書店のブックサンタを利用して寄付できるので参加いただければ」と呼び掛ける。
同プランの申込みは同ホテルホームページで受け付ける。利用の宿泊対象期間は今月23日まで。