コスプレの祭典「世界コスプレサミット2021」が8月7日・8日、オアシス21(名古屋市東区東桜1)、ヒサヤオオドオリパーク(同中区錦)ほかで開催された。会場には多くのコスプレイヤーが集まり、撮影やイベントを楽しんだ。
2年ぶりの「ワールドコスプレチャンピオンシップ」は「Video Division」として開催
日本のアニメ・漫画文化を通じた国際文化交流を目的に、2003(平成15)年から愛知県で開かれている同イベント。昨年は新型コロナウイルスの影響で初めてオンラインで開催した。19回目となる今回は、リアルイベントを一部再開し、オンラインと併せたハイブリッドで行われた。愛知県が主体の総合ポップカルチャーイベント「あいちポップカルチャーフェスティバル」も初の同時開催。アニメ・漫画・ゲームに関するステージイベントやアマチュア・企業ブースの出展などが行われた。
初日のオープニングは、廣澤一郎名古屋市副市長が地元名古屋を舞台にした作品「八十亀ちゃんかんさつにっき」の主人公・陣界斗のコスプレで登壇。「このご時世なので従来通りでの開催はかなわなかったが、オンラインなどを駆使して世界中に発信できることを大変うれしく思っている。名古屋はコスプレホストタウンとして売り出している。コスプレイヤーの皆さんを全力で応援していきたい」と話し、今回のテーマ「We Can Start,Again !!」を呼び掛け、開会を宣言した。
初日のステージでは「Cosplay of the year」の紹介、地元アイドルグループBMKのスペシャルライブ、「ワールドコスプレチャンピオンシップVideo Division Day1」などが行われた。2年ぶりとなったワールドコスプレチャンピオンシップは各国・地域で選出された代表コスプレイヤーが撮影・編集したコスプレ映像作品をオンラインで配信してグランドチャンピオンを決める形式に。1日目は31組の全参加作品を配信し、声優・古谷徹さんらが審査を行った。
2日目のオープニングは、大村秀章愛知県知事が「鬼滅の刃」の主人公・竈門炭治郎のコスプレで登壇。19回目の開催を迎えたことへの感謝を述べ「感染症、熱中症の対策をしっかりしながら、健康で元気にイベントを楽しんでいただきたい」と呼び掛け、2日目のスタートを宣言した。
大村知事は「コスプレde海ごみゼロ 知多半島解放区宣言」のステージにも続けて登壇。知多半島5市5町の代表らと共に、海洋ごみ削減と地域活性化を宣言した。世界コスプレサミット小栗徳丸実行委員長、日本財団・海野光行常務理事は「コスプレde海ごみゼロ解放区プロジェクト」の取り組みを説明。ステージ後は、アンバサダーの声優アイドルユニット「知多娘。」やアイドルグループ「BMK」、コスプレイヤーらと共に、オアシス21周辺でごみ拾いを行った。
小栗実行委員長は「コスプレイヤーにとって海はとても大事なロケーション。知多半島で、コスプレイヤーたちが海をきれいにするロールモデルを作り、全国に波及させていきたい」と思いを語った。
2日目は「あいちポップカルチャーフェスティバル」のステージで「知多娘。」パフォーマンスや「徳川家康と服部半蔵忍者隊」演武、SKE48末永桜花さん、上村亜柚香さんによる「愛知の魅力発進トークショー」などを開催。「コスプレ」をテーマにしたショートフィルムコンテスト「コスプレ映画祭」のプレゼンテーションが行われた。
「ワールドコスプレチャンピオンシップVideo Division Day2」では、31作品を振り返りながら審査員が魅力と特徴を解説。審査の結果、「ファイナルファンタジーVIIリメイク」のコスプレをしたドイツ代表チーム(カルサーラさん、エルフィさん)が優勝した。2位はイタリア代表の「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」、3位はイギリス代表の「クライシスコア ファイナルファンタジーVII」が選ばれた。
優勝したドイツ代表の2人は「うれしくて、何と言えばいいのか分からない。ビデオ撮影に参加してくれた皆さん、本当にありがとう」(カルサーラさん)「私たち2人は10年前、名古屋のコスプレサミットで出会った。10周年で優勝できてうれしい」(エルフィさん)とそれぞれ喜びを語った。