「名古屋三越 ねこ巡り」と「名古屋市動物愛護センター」による保護ネコに関する啓発イベントが2月9日、栄の「名古屋栄三越」(名古屋市中区栄3)で始まった。
「名古屋市動物愛護センター」による保護ネコ関連のパネルを展示する会場の様子
「名古屋三越 ねこ巡り」は、ネコをモチーフにしたアート作品やグッズの販売、ワークショップを展開する。参加する作家は42人。エスカレーター近くやカフェ横に会場を設ける3階や、6階・7階にも展開する。
3階では、愛知県在住のネコ好き画家・ワッチンさんを初めとした作家10人の絵画作品や、作品のポストカードなどを販売。気に入った作風の作家に、愛猫の写真やイメージから作品をオーダーすることもできる。
同階のカフェ横に設けたグッズを集めた会場では、8の作家・企業の商品を扱う。愛知県でイラストレーターや雑貨デザイナーとして活動する、ユニークなネコのイラストが特徴の作家・ひこ屋さんが手掛けるステッカー、クリアファイル、ポーチなどや、「三方」を作る岩田三宝製作所(熱田区)が手掛ける、穴の部分をネコの形にした「ねこねこSANPOO」、ジビエ革を使ったネコの形をしたキーホルダーなどを並べる。
同企画を担当した名古屋三越の藤本綾さんは「2022年2月22日という最強のネコの日に合わせて、館としても盛り上げたい。ネコ愛好家の方々の熱量は大きいので、自身の愛猫以外でもアートや雑貨でネコと触れ合ってもらえたら」と話す。
「名古屋市動物愛護センター」によるパネル展示イベントも3階で同時開催。自身も保護ネコを飼っているというワッチンさんが同センターに自身の作品を寄付・贈呈したことがきっかけで、百貨店イベントの初開催が実現した。
会場では、同センターで現在保護しているネコから数匹を、性格や状態などの情報を添えて写真を展示するほか、同センターに収容されるイヌ・ネコなどの数や収容される理由、収容後の流れ、繁殖を防止するために野良ネコを捕獲して避妊去勢手術をして元の場所に戻す「TNR活動」、避妊去勢手術の徹底や飼育管理をした上で、地域住民の認知と合意を得た特定の飼い主がいないネコ「地域ネコ」など、ネコに関わる取り組みなどを紹介する。
2020年度の同センターでの収容数は、イヌ=115頭、ネコ=1120頭で、一桁違う。収容されたイヌの7割は飼い主の元に戻り、ほかは新しい飼い主の元で飼われる。収容されたネコは、野良ネコが生んだ子ネコが放置され、自力では生きられない『自活不能ネコ』が7割を占める。同センターの鳴海大助さんは「初めて実施する百貨店で、まだ保護ネコや関連活動に出合っていない人に届けることができればうれしい。『地域ネコ』などキーワードだけでも知ってもらえたら」と話す。
期間中は同センター職員が駐在。駐在日時は、11日・13日・20日・22日=14時~18時、12日・19日=14時~20時。
営業時間は10時~20時(最終日は18時まで)。今月22日まで。