ポッカサッポロフード&ビバレッジ(名古屋市中区栄3)が3月14日、紙製飲料容器「カートカン」の水「GreenPack Water」を発売した。
缶の形状をした「カートカン」は牛乳パックなどと同様に資源回収され、トイレットペーパーやティッシュペーパーなど家庭で使われる紙商品にリサイクルされる。ヨーロッパで開発されたシステムを凸版印刷が改良開発し、東南アジアと日本において独占販売権を得て、1996(平成8)年に日本での導入を始めた。間伐材を含む国産の木材を30%以上使用。売り上げの一部を「緑の募金」に寄付し、森林保全活動に役立てている。
同社は同年からカートカン商品を販売。同社広報担当者によると、発売当初はオレンジジュースなどでカートカンを採用し、その時代に合わせたラインナップで展開したという。現在は緑茶、コーヒー4種、紅茶、レモネード、今回発売した「GreenPackWater」の全8種類を展開する。
「カートカン」の水を商品化することについて、広報担当者は「近年、お客さまの間でも身近な商品においてエシカル(倫理的)なものを選びたいという志向を持つ方も増えている。コロナ禍においてテレワークなどの普及やオフィス需要が減少しているが、カートカンの緑茶は前年比131%(同社出荷実績)と伸長している市場背景を受け、『水』をラインナップに加えることで、さらに『飲んで気軽にエコ参加』を推進していきたい。カートカンの普及を推進することで、脱プラスチック・日本の森林育成に貢献していきたい」と説明する。
商品担当者は「カートカン販売チャネルの一つでもあるBtoBで、環境配慮の観点からペットボトルでないお茶や水の需要が高まってきたことや、意識の高い外資系ホテル企業やSDGs推進企業からの要望もあり、ペットボトルから紙製容器への切り替え、脱プラのニーズに応える」と話す。
日常の飲用水として日々の生活シーンや、ビジネスシーン、国際会議、環境配慮イベントでの利用も想定する。
内容量は195グラム。希望小売価格は115円(税別)。国産の純水を使用。自動販売機でホット販売可能。全国のスーパーをはじめとする小売店、自動販売機、ECサイト、同社ネットショップなどで販売する。