
「能楽まちなかWatch ~体験型能楽イベント~」が9月13日、オアシス21「銀河の広場」(名古屋市東区東桜1)で初めて開催される。
狂言「梟山伏(ふくろやまぶし)」(画像提供=名古屋市文化振興事業団)
主催は「名古屋市文化振興事業団」(中区)。能楽を鑑賞したことがない人や、名古屋能楽堂(中区)に行ったことがない人など、特に若い世代や訪日観光客を対象に、気軽に能楽に触れる機会を提供しようと企画した。同事業団事業部の野口純さんは「能楽は難しい、名古屋能楽堂はハードルが高いと感じる人も多い。まずは一度見て、感じてもらいたいと思い、名古屋の中心地の栄にあり、人通りの多いオアシス21での開催を決めた」と話す。
上演プログラムは、狂言「梟山伏(ふくろやまぶし)」と能「竹生島(ちくぶしま)」。初めてでも分かりやすく、楽しめる演目を選んだという。野口さんは「狂言『梟山伏』は、動きや奇声を発するといった表現で、誰もがくすっと笑ってしまう内容。能『竹生島』は琵琶湖に実在する小さな島を舞台に、龍神や弁財天の舞や、華やかな装束も見どころ」と紹介する。
当日は「能楽体験コーナー」(14時~17時)も設け、装束や能面の試着のほか、鼓や太鼓の体験ができる。さらに「若手発表ステージ」(16時30分~18時)では、同事業団が若手能楽師の育成を目的に展開する「能楽インターンシップ」の参加者も出演する。
名古屋能楽堂では同日より、スマートフォンなどで演能や解説動画を鑑賞できるデジタルコンテンツ「能楽いつでもWatch」を公開。日本語のほか、英語、中国語の翻訳字幕でも提供する。
野口さんは「一人でも多くの人に能楽に興味を持ってもらい、能楽堂にも足を運んでもらえたらうれしい。いつもの街角で、伝統芸能・能楽の幽玄の世界を堪能してほしい」と呼びかける。
開催時間は18時~20時(開場は16時)。入場無料。荒天時または荒天予報の場合は名古屋能楽堂に変更。