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名古屋・東桜エリアで社会実験 3会場で回遊性向上、地域関係づくり目指し

子育て層向けの企画が行われた「栄公園」

子育て層向けの企画が行われた「栄公園」

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 名古屋市東桜1丁目を中心としたエリアで11月15日、まちづくり社会実験「HIGASHI SAKURA BLOOMING ~まちづくりフェス~」が行われた。

「SLOW ART CENTER NAGOYA」で開催された都市農業を通じたコミュニティー形成がテーマのトークイベントの様子

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 主催は、NTTアーバンソリューションズ(東京都千代田区)が事務局を務める東桜エリアマネジメント協議会。同協議会はエリア価値向上を目的に、2023年度から電動アシスト付き9人乗り自転車を使った回遊企画などの実証実験を進めている。

 今回は「地域を巻き込む」「街とつながる」というコンセプトの下、3会場で企画を展開。エリア内の回遊性向上に加え、多様な地域関係者が参加できる新たな活動の場づくりを目指した。

 9時30分~13時は愛知県美術館東側の「栄公園」(東桜1)で子育て層の企画を展開。けん玉やこまなどの昔遊び、絵本を用意し、ワークショップも行った。同協議会事務局の山口博斗さんは「小学校に隣接し中学校が近くにありながら、普段は利用が少ない栄公園。今回、子どもが伸び伸びと走り回って遊ぶ光景が見られ、子どもに向けた活用において自信になった」と話す。

 15時~16時は商業施設「Blossa(ブロッサ)」(東桜1)地下1階のサンクンガーデンで、愛知県芸術劇場と連携したオペラコンサートを開催。用意した席は満席となり立ち見客も出たという。山口さんは「劇場側も地域とつながりたいとの思いがあり、コンセプトと合致した。集まったファンの方のほか、音楽に引き寄せられるように立ち寄る人もいて、アートが街に染み出す様子を実感した」と振り返る。

 16時30分~19時は複合施設「SLOW ART CENTER NAGOYA(スローアートセンターナゴヤ)」(中区錦3)で、名古屋都市部における都市農業(アーバンファーミング)を通じたコミュニティー形成をテーマにトークイベントを実施。同協議会では7月から同施設の屋上の菜園を借り、キャベツやハーブなどを育ててきた。「住民や働く人、学生など地域の人の巻き込みを目指したが参加が難しい面があった。トークイベントをきっかけに活動を周知し、継続していきたい」(同)と意気込む。

 全体を振り返り山口さんは「多様な人が街を使っているのが見えた。街づくりの社会実験は、協議会だけでなく地域の声やリアクションを生かして、一緒に企画していきたい」と話す。

 同協議会は来年2月にも「希望の広場」(中区錦3)で社会実験を予定。2月13日運行開始予定の路面公共交通システム「SRT」の停留場周辺に会場を設け、SRT降車後に街へ繰り出したくなるようにイベントや情報発信を行うという。

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