「Hello Kitty展 ―わたしが変わるとキティも変わる―」が12月19日、「金山南ビル美術館棟(旧名古屋ボストン美術館)」(名古屋市中区金山町1)で始まった。
ヘアドライヤーや鉛筆とノートなどグッズを拡大したモチーフと一緒に撮影できるフォトスポット
昨年デビュー50周年を迎えた人気キャラクター「ハローキティ」を記念した展覧会。監修を務めたサンリオの高桑秀樹さんによると、50年間、人気であり続けてきたひみつを、商品や資料を通してひも解く内容という。展示点数は約800点。
会場は4・5階の2フロア構成で、5階から観覧する動線。5階はグッズ展示を中心に、最初期のぬいぐるみをはじめ、リュックサックやバッグ、鉛筆や筆箱などの文具、弁当箱やコップ、ヘアドライヤーやカメラといった家電など、幅広いアイテムとさまざまなデザイン展開を紹介する。
高桑さんによると、キティの人気の理由は「生まれ」「変化する」「寄り添う」の3つのキーワードが挙げられる。「ハローキティはグッズ出身のキャラクター。キャラクターが持つ物語や世界観にファンが入り込むのではなく、キティがファンの日常生活にグッズとして自然と入り込み、それぞれの思い出という世界観が生まれる」と説明。作家性を持たない企業デザインならではのシンプルさが、ファンの成長や趣向の変化に応じて姿を変えられる要因で、「主役はファン自身。キティは常に寄り添う存在」と話す。正面を向いた造形や口を描かないデザインが、見る人の感情によって印象が変わり、感情移入しやすいということも説明した。
このほか、コギャル・ギャルファッションなど日本発の5つのファッショントレンドに合わせて変化した様子や、「誰とでも仲良くできるキティだからできた」という、キャラクター、ファッションブランド、企業、ご当地の4ジャンルに分けたコラボグッズを展示。「私とハローキティ」をテーマ、30人のイラストレーターが描いた作品を展示する。
4階は、グッズを拡大したモチーフと一緒に撮影できるフォトスポットを中心に展開。ヘアドライヤー、身長が測れるような構図が撮れる定規、履いているように撮影できるスリッパなどを設置。終盤にはキティ以外のサンリオキャラクターも設置する。このほか、大阪・関西万博日本館で展示された「ハローキティ×藻類」12体の展示も行う。会場ではグッズ販売も行う。
開催時間は10時~18時(入場は30分前まで)。入場料は、大人=2,000円、高大生=1,500円、小中生=1,000円、未就学児無料。土曜・日曜・祝日は日時指定入場限定。来年2月15日まで。