今冬で開館10周年を迎える国際デザインセンター(名古屋市中区栄3)は1月21日、22日の2日間、記念事業としてユネスコ本部(国連教育科学文化機構)と共催で国際シンポジウム「Design for Social Innovations 創造の軸足を社会へ 世界へ 共生へ」を開催する。
同シンポジウムのテーマは、「我々は社会に対して何ができるか?」。21日は、ドン小西さんをコーディネーターに迎え、若手クリエーターを中心に各国地域の社会背景と最新動向について、一般参加者との対話形式で行われる。参加クリエーターは、日本をはじめ中国・韓国・シンガポールなどの国際若手デザイナーで、2月4日まで同館内デザインミュージアムで開催されている展覧会「『ザ・ソーシャルデザイナー』Design for Real Needs」出展者。定員は50名で、申し込み先着順。
22日は、直木賞受賞作家の志茂田景樹さんをはじめ、ロボット工学者、建築家、情報誌編集者など計15名のパネリストを招き、ディスカッションを行う。「文化的多様性&暮らし」や「これから求められるひとづくり」などをテーマに3部構成で行われ、創造力をどのように産業・社会の発展のために生かせるのかを提案していくという。定員は500名で、申し込み先着順。
また、22日13時20分~14時10分、中部地方のデザインに関した大学、専門学校の学生、卒業生が各自のポートフォリオを持ち込み、来場者に公開する「ポートフォリオ・レビュー」も行われる。新たな才能を発掘できる機会を設ける目的で行われるもので、来場者は学生と直接やりとりでき「ビジネスに発展する可能性もある」(関係者)という。
企画・プロデュースを手がけるキュー・リーメイ・ジュリアさんは「目標が定まらず迷っている若者が多い時代の中、特に若い人に参加してほしい。自分たちの生き方や、社会に役立つことを行うヒントになれば」と話している。すべて参加無料。