米粉でできたパン「ご飯°(ゴパン)」を使った総菜パンと野菜スープを提供する「CHANCE GRAIN(シャンス・グラン)」が2月19日、三越名古屋栄店(名古屋市中区3、TEL052-252-1111)地下1階にオープンした。
店名の「CHANCE GRAIN」は、フランス語で「幸福な穀物」(同店)。「新しいけれどどこか懐かしくほっとする」(同)をキーワードに、「米粉と穀物を使った、ご飯でありパンの形をした」という「ご飯°」を12~13種類と、野菜をそのままピューレにしたペーストに和風だしと洋風だしをミックスした「素富°(スープ)」3種類を提供する。同業態のデパ地下への出店は三越名古屋栄店が初めて。開発・経営を担う総菜の「まつおか」(大須2)も三越名古屋栄店からスタートしたことから、今回の出店が決まった。
「ご飯°」は、古代米を使用したものと白米を使用したものの2種類で、食感は小麦粉のパンに比べると歯ごたえがあり、もちもちとしている。古代米の「ご飯°」は総菜をのせるタイプ、白米の「ご飯°」はハンバーガー状に挟むタイプに分けられ、それぞれ「まつおか」の総菜が合わせられる。「米粉を使ったパンがあることを紹介されたことをきっかけに、米なので味噌や醤油との相性もよい」(同店担当者)として商品開発が始まった。そのほか、「亜麻仁(アマニ)」が練り込まれた「ご飯°」を味付けされた揚げの中に詰めたいなり寿司状の「おいなり飯°」(95円)も「味がしみ込みやすいという特徴を生かした」(同店担当者)という。
主な商品は、「鶏肉の黒酢」(473円)、「プリプリ海老ちり」(525円)、「まるごとトマト」(525円)、バーガータイプの「味噌ヒレカツパン」(504円)。「素富°」は、「じゃがいも」「さつまいも」「かぼちゃ」(1杯=各399円)。
主なターゲットは若い女性だが、「総菜なのでお年寄りから子どもまで、3世代がそろって食べられる商品」(同店)という考えも大切にしたという。稲穂をモチーフにしたパターンが描かれた店構えのショーケースに色とりどりの商品が並ぶ店頭では、米粉で作ったパンだと思う客はほとんどおらず、店員が説明すると一様に驚いた表情が見受けられる。