名古屋市営地下鉄全線の駅構内に、名古屋造形芸術大学(小牧市)の卒業制作作品をモチーフにしたポスターが掲示されている。ポスターは、同大の卒業制作展覧会(卒展)を告知する内容で、B1サイズのポスターが原則4連貼りになっている。うち1枚は、卒展の日程などを記載した公式ポスターで、残りの3枚は、全作品の中から抜粋された45点を撮影したビジュアルで構成されている。卒展委員長の吉岡講師は「今回の卒展は美術館の中だけでは終わらせない。もっと社会に向けてアピールしたいという思いで企画をスタートさせ、作品自体が一番の広報素材だと考え、こうしたアピール方法を採った」と、話している。生徒たちは当初、企画に対して戸惑いがあったが、制作の進行に伴い「選ばれたい」という気持ちが大きくなり、通常の制作よりも意気込みが感じられる結果になったという。掲示される駅は栄、矢場町、伏見、名古屋、千種などの主要の15駅で、作品写真ポスターは駅貼りとしては1枚しか存在せず、他の駅で同じ作品を目にすることはできない。掲出は1月17日まで。掲示期間中の11日から15日までは、愛知県芸術文化センター(東桜1)内スペースXで、45種の作品すべてを一堂に観覧できる「卒制ポスター45集結展」が開催されている。また、17日から22日まで、同センター内愛知県美術館で、美術学科とデザイン学科の全186名の卒業制作が観覧できる「卒展」も開催される。
名古屋造形芸術大学 卒業制作展