プレスリリース

国内初、生分解性資材による「防獣ネット施設」を植樹イベントで実証評価

リリース発行企業:株式会社豊栄工業

情報提供:

株式会社豊栄工業は、防獣ネット施設に使用される資材(ネット、アンカー、ロープ、結束バンド)をすべて生分解性プラスチック原料から製作し、高さ2m・長さ約100mの囲い型構造として設置しました。この規模と構成による生分解性資材の実証評価は、国内初の取り組みです。2025年9月27日、愛知県北設楽郡設楽町で開催された「どんぐり山大作戦植樹イベント(共同主催:国土交通省中部地方整備局 設楽ダム工事事務所、愛知県、設楽町)」にて、施工性・耐久性・環境適合性の検証を行いました。
日本の林業現場では、担い手の減少と高齢化が進行しており、特に急峻な山間部での作業は年々困難さを増しています。防獣ネットの設置においても、資材を担いで斜面を登り、数年後に獣害の影響がなくなった後に再び資材を解体・回収して山を下りるという一連の作業は、現場の負担を大きくし、持続的な森林保全活動の障壁となっていました。

      設楽ダム(建設中)湖面周辺域

    山桜、コナラ、もみじなどの苗木を植樹

近年では、こうした作業負担を軽減するために、ドローンによる資材運搬の実証が各地で進められています。たとえば島根県美郷町では、苗木や防獣資材の運搬にドローンを活用し、急斜面での作業時間を大幅に短縮する取り組みが始まっています。林野庁も、急傾斜地での苗木運搬や獣害防止柵の設置にドローンを活用するマニュアルを公開するなど、技術導入を後押ししています。
しかしながら、ドローンによる省力化が可能なのは主に「設置時」であり、数年後の資材解体・回収作業には依然として人手が必要です。特に山林では、資材の劣化や地形の変化により、撤去作業が設置時以上に困難になるケースも少なくありません。
こうした課題に対し、株式会社豊栄工業は、ネット・ロープ・アンカー・結束バンドといった防獣ネット施設の構成資材すべてに生分解性プラスチック原料を採用。高さ2m・長さ約100mの囲い型構造として設置し、2025年9月27日(土)に愛知県北設楽郡設楽町で開催された「どんぐり山大作戦植樹イベント」にて、国内初の実証評価を行いました。

      生分解性防獣ネットの設置風景

    ロープ、アンカー、結束バンドの設置風景

本資材は、そのまま土中に残しても自然に分解され、環境に還元される特性を持っています。これにより、設置・撤去の作業負担を大幅に軽減し、限られた人材でも無理なく森林保全活動を継続できる体制づくりに貢献します。
今回の取り組みは、単なる素材転換ではなく、現場の実情に即した課題解決型の技術導入であり、今後の林業資材の新たなスタンダードとして、全国的な展開が期待されます。
株式会社豊栄工業は、本プロジェクト推進に際し地元東三河を中心とした企業との連携により資材の具現化に成功いたしました。以下、参画企業をご紹介いたします。


株式会社市駒製網

トヨネン株式会社

ニチモウ株式会社

ネオマテリア株式会社

 

                    完成した生分解性防獣ネットで集合写真




本件に対するお問い合わせ先
発行元:株式会社豊栄工業(ほうえいこうぎょう)
お問い合わせ先:広報担当 村井 寿汎(むらい かずひろ)
電話番号:0536-22-0696
メールアドレス:hoei@hoic.co.jp
会社ホームページ:https://www.hoic.co.jp/

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース