名古屋市・中区の「白川公園」(名古屋市中区栄2)で7月22日、名古屋市科学館が主催する「日食特別観望会」が10時から開催された。
巨大日食グラスやピンホール装置、貸し出し用の日食グラスなどを多数用意した会場には、多くの親子連れや女子高校生、天文ファンなどが集まった。名古屋市科学館の天文係の野田さんは「2,000枚の日食説明カードを用意していたが、10時30分の段階ですべてなくなった」とし、「実際にどれくらいの人が集まっているかは、現時点ではわからないが、2,000人以上の人は確実に集まっている」。
あいにくの曇り空に見舞われた名古屋市。幸いにも雲が「フィルター」の役目をし、少しの間なら肉眼でも日食が確認できる状態に。雲の切れ間から三日月型の太陽が顔を出すと、一斉に歓声が上がり、「見えた!見えた!」と空を指差し歓喜する姿があちらこちらで見られた。会場には「日食日誌」をつける子どもたちや、レジャーシートを広げてピクニック気分で日食を観察するカップルや家族、カメラで日食を撮影する天文ファンなど、思い思いの楽しみ方をする人々であふれた。
名古屋での最大日食時間は11時8分。その一瞬は暑い雲に覆われてしまった太陽だったが、前後ではしっかりと日食が確認できた。