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中日文化センターで「文化系プロレス講座」-講師に「週刊プロレス」元編集次長

ザ・グレート・サスケ選手とテレビで共演し、プロレスの魅力を伝える鈴木健さん(右)

ザ・グレート・サスケ選手とテレビで共演し、プロレスの魅力を伝える鈴木健さん(右)

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 栄の中日文化センター(名古屋市中区栄4)で4月から、プロレスの楽しみ方をレクチャーする「鈴木健.txtの文化系プロレス講座」が開講される。講座は4月から6月までの3カ月間で、好評の場合は3カ月ごとに延長される。

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 講師を務める鈴木健.txtさんは「週刊プロレス」(ベースボール・マガジン社)の元編集次長・同モバイルサイト編集長。20年以上プロレスを取材し続け、2009年の退社後は音楽や映画、演劇と執筆対象を広げつつプロレスライター、解説者として活躍する。東京のカルチャースクールでは文章講座の講師も務め、プロレスマスコミを目指す後進の指導に当たるなど、さまざまなアプローチでプロレス業界に貢献している。本名の後に「『.txt』とつけるのはテキスト(文章)で勝負したい」という姿勢から。読み方は「すずきけん」のまま。

 同講座ではプロレスを観戦する上でのポイントや歴史の検証、プロレス記者としての体験に基づくエピソードをレクチャーする。かつてのプロレスは、勝負論のみの体育会系の世界観だったが、団体数の増加とともにさまざまなスタイルへ派生し、見る側の楽しみ方が広がったという。そうした中で、肉体だけでなく頭を使った見せ方やプロデュース能力に長(た)けた「文化系プロレス」が台頭。プロレスに対し、いかに深く考えてのめり込めるかという視点が楽しむ方法の一つとして定着している。同講座は、そうした観点の下、プロレスを深く楽しく掘り下げていく。

 鈴木さんは「プロレスは初心者からマニアまでが多角的に楽しめる大衆娯楽であり、日本に根付いた文化。今回の講座は、これからプロレスを見たいという人の入り口を作り、ファンにはさらに深くのめりこむための題材を提供するのが目的。プロレスをより文化的に捉え、他ジャンルや日常におけるモノの見方を養う場にしていきたい。プロレスを理解すれば、その見方や発想の仕方によってどんなものにも応用が利くようになる」と話す。

 鈴木さんは名古屋で開催されるプロレス興行「今池プロレス商店街」で継続して解説を担当。長きに渡り名古屋のプロレス団体、プロレスファンを見てきた。「昭和の時代から名古屋は東京、大阪に次いでプロレス興行でも重要な都市だった。かつては愛知県体育館や名古屋レインボーホール(現ガイシホール)を満員にしていたが、最近はイベントそのものが全体的に小規模化し、このような大会場での大会は年間で限られている。だからといって名古屋のプロレス熱が下がったわけではなく、小規模ながらも定期的に開催することでよりディープな広がりを見せている。自前の常設会場のスポルティーバアリーナで毎週、定期戦を開催するスポルティーバエンターテイメントなど、名古屋には独自のプロレスシーンがある。地域のカラーが確立された独自性を誇っている点に関しては、決して東京、大阪に引けを取っていない」と話す。講座開講日にはスポルティーバアリーナ(千代田3)でのトークイベントも計画している。

 「中日文化センターのような大規模なカルチャースクールで、プロレスが“カルチャー”として認められ、講座が設置されるのはうれしい。プロレスがカルチャースクールの講座となるのは、恐らく全国で初。それが東京や大阪ではなく独自のシーンを築き、高いプロレス熱を誇る名古屋地区なのは意義がある。これからプロレスを楽しむきっかけがほしい人、プロレスについて文化的に考えたい人は、ぜひ参加してほしい」と鈴木さん。「幸いにも最少催行人数には達したので開講が決定したが、定員まではまだ余裕がある」と受講を呼び掛ける。

 開講は第3土曜の15時30分~17時。受講料は7,560円(新入会の場合は入会金3,675円が別途必要)。

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