松坂屋名古屋店(名古屋市中区栄3)南館7階の松坂屋美術館(TEL 052-264-3611)で現在、「スヌーピー×日本の匠展」が開催されている。
アメリカの新聞で連載されたコミック「ピーナッツ」のキャラクターである「スヌーピー」。60年以上にわたり世界中の人々に愛され続け、日本でもファンは多い。同展では、スヌーピーと日本の匠がコラボする初めての展覧会。
企画の発起人は、「ピーナッツ」の作家であるシュルツ氏とも生前親交が深く、自身も墨絵をベースにしたスヌーピーの作品づくりなどに取り組むアーティスト、大谷芳照さん。「企画を思いつくきっかけとなったのは、石川県の輪島塗の伝統工芸士との出会いだった」と振り返る。「手作業で彫り上げたという器は日の光が透けるほど薄く繊細で、これが伝統工芸士の技なのかと感動した。スヌーピーを手描きで描いていたシュルツ氏もいわば匠。日本の匠とスヌーピーがコラボしたら素晴らしい作品ができるのはと思いついたのが始まり」と大谷さん。全国の伝統工芸士の元へ自ら足を運び、何度も交渉を重ねてスヌーピーをモチーフにした伝統工芸品の製作へとこぎ着けたという。
同展では、伝統工芸作家40人以上に声を掛け誕生した漆器やガラス切り子、友禅、陶器、真珠などの立体のスヌーピーを展示。いずれの作品も細部までこだわり、忠実にスヌーピーを再現した。「首元が細く頭が大きいスヌーピーは、立体物として再現するのが非常に困難。伝統工芸士の技術力の高さを感じた」という。会場には大谷さんよる漢字にスヌーピーをあしらった墨絵アートや切り絵などの作品も並ぶ。「スヌーピーを通し、日本の匠の素晴らしさを感じとってほしい」と大谷さん。
会場の隣ではスヌーピーのオリジナルグッズも販売。スヌーピーがあしらわれた伝統工芸品や、さまざまなグッズを並べ、すべて本展でしか販売されない展覧会限定グッズとなっている。
開館時間は10時~19時30分(最終日は18時閉館)。入館料は、一般=1,000円、高大生=800円、中学生以下無料。1月19日まで。