星ヶ丘駅前のイタリアン「COHAL la terrazza HOSHIGAOKA(コハル ラ・テラッツア ホシガオカ)」(名古屋市千種区星が丘山手)で12月6日、トークイベント「街の中で感じる森の空間 ~きこりと考える自然の魅力~」が開催された。
同イベントの主催は「クリアウォータープロジェクト」(中区錦1)。水辺の環境改善を目的とした情報共有ツール「AQMAP(アクマップ)」や身近な遊べる川を紹介する「川遊びマップ」、水辺の環境改善活動をサポートするクラウドファンディング「カワサポ」の3つのサービスを展開する。
今回は河川と密接なつながりを持つ「森」をテーマに、3人のスピーカーと司会者との対談形式で進行。ゲストは、岐阜県恵那市で林業を営む「串原農林」代表の三宅大輔さん、NPO法人「森とIT」代表理事の国枝裕介さん、キャリアコンサルタントで「JUNO(ユーノー)」代表の柴田朋子さん。
林業に興味を持つ女子大生の杉山さんは、同会参加のきっかけについて、「もともと森や山が好きで、前に熊野古道を歩いたときに手入れされている山が少ないと感じたことがある。それから林業をする人に話を聞き、木々を間引いて山を手入れすることは、動物や植物など、その森の生き物全てに関わることを知った。荒れている山が多いのはもったいないので、自分にできることはないだろうかと考えるようになった」と話す。
串原農林は「木を生かす」「森に生きる」「森を守る」ことをビジョンに掲げ、串原地域全域の山を管理する。「戦後に拡大造林が行われ山と木のバランスが崩れてしまった。70年たって、ようやく使える状態になった木も、安価な輸入木材に押されて使われずに残ってしまい、木も山全体も不健康になってしまった。今のままでは土砂崩れなどの災害も起こりうる」と三宅さん。「森を守る」ことは、地域の山や川などの自然だけではなく、戦国時代から伝わる地元の祭りや猟、虫を食べる風習などの伝統文化も守ることでもあるという。
クラウドファンディング「カワサポ」では2月7日まで、串原農園の「街と森をつなぐコミュニティーのための道づくり」を応援するサポーターを募集している。