
鶴舞(つるま)公園(名古屋市昭和区鶴舞1)で3月20日、「桜まつり」が始まった。
園内には約700本のソメイヨシノのほか、シダレザクラやエドヒガンザクラ、ジンダイアケボノなど計約750本の桜が植えられている。3月24日現在、菖蒲池近くではソメイヨシノが数輪咲いており、シダレザクラは満開の見頃を迎えている。
期間中、「噴水塔」周辺にはキッチンカー約40台、露店約40店が並ぶほか、「ヒマラヤスギ並木」前にはビアガーデンが出店、「萩乃茶屋」南にはシャンパンやつまみを提供するシャパンラウンジを展開する。桜の木のライトアップも行う。「緑化センター」では29日・30日の10時~16時、記念撮影などで楽しんでもらえるように花木の展示や造花で作る傘状の「フラワーアンブレラ」の貸し出し、花や緑に関するワークショップ(有料)を用意する。
「さくら名所100選」に選ばれている同園の桜林。同企画担当者の松田あやかさんによると昨年のピーク時には1日で約6万5000人が来園。例年2週間程度の期間で約40万人が訪れるという。
開花期は桜林の下が花見客で埋め尽くされるほどにぎわう光景が恒例だった同園だが、コロナ禍の2020年~2023年は感染防止対策の一環で桜林への立ち入りを禁止。松田さんによると、その期間に見られた人で埋め尽くされていない桜林が好評だったほか、コロナ禍以降は葉や花の数が多くなっている感覚があるという。たくさんの人が桜林に入ることで踏み固められた土壌が桜の木に影響をおよぼしている可能性を考え調査しているという。2023年からは調査木を設定し花付きなど調査も始めた。
2024年の花見シーズンからは立ち入りエリアを残しつつシートを広げて宴会などができる「解放エリア」を設けた。今年も行う。「解放エリア」は土壌の負担軽減や機能回復を目指し毎年ローテーションする。
立ち入り禁止の周知のほか、大声で騒がない、無人や広範囲、園路の場所取りの禁止、ゴミの持ち帰りを呼びける「お花見マナー4箇条」を同イベントのチラシ、園内の立て看板で案内。「例えば夜の宴会の場所取りであれば、日中の時間は使いたい人に譲るなどして利用してほしい」と松田さん。期間中は清掃ボランティアを募集し、5人から多い時で20人程度が集まる。花見の下見に来たという親子が飛び込み参加したこともあったという。
松田さんは「にぎやかな桜林周辺のほか、園内には散歩しながら静かに桜を楽しめるスポットもあるので楽しみに来てほしい」と来場を呼びかける。
キッチンカー、露店の営業時間は10時~21時。桜ライトアップ点灯時間は18時~22時。4月6日まで。