
百貨店「松坂屋」の新デザインの包材お披露目会が7月18日、松坂屋名古屋店(名古屋市中区栄3)で開催された。変更は23年ぶり。
ビジュアルアイデンティティー「百様図」を切り取る場所で表情が異なる新デザインの「松坂屋」のショッピングバッグ
本社ブランディング戦略室長の寺井孝夫さんは「時代が変わる中で、どんなデザインや考え方が大丸松坂屋に一番似合うか考えた、『われわれらしさ』を表現したビジュアルアイデンティティーを新たに策定した」と話す。デザイナーは、「日本デザインセンター 三澤デザイン研究室」の三澤遥さんを起用した。
制作したビジュアルアイデンティティーは、「多様な価値観を認めあい重なりあう豊かさ」をテーマに「百様図」と名付けた。大丸、松坂屋両店のロゴマークから抽出した丸と四角の形でくりぬいた色違いの紙を重ねて作ったもので、重ねる位置や切り取る場所で表情が異なる。松坂屋のキーカラーのロイヤルブルーをメインカラーにしたものと、大丸のピーコックグリーンをメインカラーにしたものの2種類あり、それぞれの店舗で使う。
「当店は本店がなく、見た目はバラバラだが、各店がそれぞれの地域や文化に根付いている。そこから見出した、歴史や地域性、時代の空気感などを捉える感性、心配りといった、全店共通で大切にしている視点を反映できた」と寺井さん。
松坂屋はこれまで、同店シンボルフラワーの「カトレア」を包材のデザインに使ってきた。松坂屋名古屋店店長の齊藤毅さんは「包材には出てこないが、『カトレア』はこれからも大切にし、取り組みやイベントの名称などで引き続き使っていく。新しい包材を手渡すお客さまにわれわれらしさを丁寧に伝えていきたい」と話す。
配布は一部売り場で今月30日に始まる。