大正ロマンの世界を体験するイベントが11月2日・3日、名古屋市指定文化財「文化のみち橦木館」(名古屋市東区橦木町2)で初開催される。
「文化のみち橦木館」は、名古屋城(中区)から「徳川園」(東区)間で歴史的建造物や文化施設が集まる地区「文化のみち」内にある大正期の洋館で、陶磁器輸出商の邸宅として建てられた。
同イベントでは、アンティーク銘仙着物とはかまの貸し出し・着付けを行い、参加者に着物姿やはかま姿で同館内や「文化のみち」の散策を楽しんでもらう。
館長の香川絢子さんは「レトロ建築と名古屋生まれの音楽文化を組み合わせた新しい体験を生み出したいと企画した。橦木館の歴史的な空間の中で、銘仙やはかま姿の街歩きと合わせて大正浪漫を体感していただけるのが魅力。大正ハイカラさん気分を満喫できる貴重な機会なので、当時の人々が感じた憧れを、建物とファッションから追体験してほしい」と話す。
3日は名古屋発祥の楽器「大正琴」と和洋楽器の共演ライブ「袴(はかま)で奏でる大正浪漫(ロマン)の調べ」を館内の和室で開催する。出演は「大正琴澄音」、「sonnette」(ミュージックベル)、「桃芽」(篠笛)で、はかま姿で演奏する。「異国情緒漂う館内にノスタルジックな音色を響かせる」と香川さん。共同で企画する「ナルダン楽器『澄音会』」(西区)主宰の岩田千秋さんは「和洋の音色が交わることで、大正時代に芽生えたモダンな感覚を味わってほしい。若い世代にも『大正琴の今』を楽しんでもらえたら」と話す。
着付けは10時、11時の2回で、定員は各回5人。参加費は6,000円(レンタル費・着付け費含む)。3日のライブは13時30分~14時30分で、誰でも観覧できる。いずれも別途橦木館の入館料200円が必要(中学生以下無料)。