江戸時代創業の食鶏販売商社、タケムラ商事(岐阜県岐阜市柳津町)が昨年12月4日、和食店「鶏の滋味 たけむら」(名古屋市中区栄2、TEL 052-219-5128)をオープンした。同社が飲食店を出すのは初めて。
同社は、1866(慶応2)年に米穀商として創業。1964(昭和39)年より食鶏の販売を主な事業とし、安全でおいしい食品を提供することにこだわってきた。今回「多くの人に鶏肉の魅力をもっと知ってほしい」「鶏料理の新たな魅力をお届けしたい」(同社)と飲食店の初出店を決めた。
店舗面積は102坪。席数は、個室(4人個室=4、6人個室=1)、宴会場(32人)を含め全132席。ゆったりとした空間は和で統一し、「落ち着いてゆっくり食事ができるのでは」とホールマネージャー田口さん。
メーンメニューである「たけむらスープ炊き」は、鶏ガラと野菜を8時間じっくり煮込んで仕上げたスープの中に、鶏肉、野菜などを入れて食べる鍋料理。鶏肉には、奥三河地方の恵まれた自然の中で育てられた「奥三河とり輝」を使用。同店のスープは、くさみが少なくあっさりしているのが特徴で「野菜を加える前に、温めたスープに薬味などを入れて飲み、スープの味をまず楽しんでいただく」(同)という。内容は、鶏肉のぶつ切り、切り身、肝、つくね、野菜盛りに雑炊またはきしめん、漬け物が付く。
スープ炊きは1人前2,600円。その他たけむらスープ炊き付きのコース料理なども。単品メニューは、同店の名物料理のひとつで炭の炎の上でコンガリと鶏肉を黒くいぶし焼いた「ご長寿いぶし焼き」(780円)、「胸肉骨付きロースト」(1,200円)、「酢もつ」(450円)、「心臓のサクサク揚げ」(580円)など。ドリンクは、生ビール(600円)、焼酎(500円~)、果実酒(630円~)のほか、ワイン、日本酒なども用意する。
また、「気軽にスープ炊きを食べていただけるよう」(同)ランチも始めた。「たけむらスープ炊き お昼のコース」(2,600円)は、スープ炊きに小鉢、雑炊またはきしめん、コラーゲンプリンが付く。そのほか、同鶏肉を使用した「たけむらの”極み“親子丼」(880円)、週替わりランチ(1,180円)も。
オープンから1カ月がたった現在、40~60代のビジネスマンの利用が多いという。「鶏肉は、低脂肪でヘルシー。コラーゲンもたっぷりなので女性の方にもスープ炊きを味わっていただきたい」としたうえで、「個室や宴会場もあるので、用途に応じて利用していただければ」と田口さん。
営業時間は、昼食=11時30分~14時30分、夕食=17時~24時。日曜・祝日定休。