格闘技や武道グッズの専門店「公武堂」(名古屋市中区大須3)で7月27日、女子高生格闘アクション映画「ハイキック・ガール」の西冬彦監督、主演の武田梨奈さんが会見を行った。
7メートル四方の本物のリング上に設けられた会見場に緊張感が漂う中、凛(りん)とした表情の監督と制服姿が初々しい武田さんが登場。映画の見どころ、エピソード、アクション映画への思いなどを語った。
「これまでにない、世界を驚かせるような」アクション映画を作るため16年間のサラリーマン生活に別れを告げた西監督。映画バイヤーとしては、「少林サッカー」「マッハ!」を買い付けてヒットに導いた経歴を持つ。映画監督になるにあたり、友人であるチャウ・シンチーさんやトニー・ジャーさんの後押しもあったというが、本当に辞めたら「何で辞めたんだ?」と言われたというエピソードを笑顔で明かした。
「ハイキック・ガール」は精悍な武術家が主役ではなく、現役女子高生が実際に繰り出す激しいアクションシーンが見どころの一つだという。「スカートをはいた女子高生の空手家が、実際に素足でケリをキメたら?そんな映像は見たことない。しかもかわいい女の子」を探したていたところ、武田さんと出会った。「映画の神様が降りてきたら必ず見つかると思って待っていた」と西監督。迫力のシーンを表現するため、ほとんどのアクションシーンの技は「本当に当てている」とも。
初めて映画撮影に臨んだ武田さんは「空手の試合と違い撮影では、痛い顔をする演技が必要だったので難しかった」と振り返りながらも、「本当に頭や顔面などにパンチやケリを入れながら演技をするというアクションは自分にしかできないこと。これからも続けていき、女性アクションスターを目指したい」と目を輝かせる。「今、ハイキックしたい人は?」という質問には「自分自身!もっと成長したいしパワーアップするために気合いをいれたい」とも。
「空手や武術の映画はまだまだ可能性が広がっている。これからも世界を驚かせるようなアクション映画を撮っていきたい」と西監督が締めた後、記者陣が見守るなか武田さんのハイキックの実演が行われた。きゃしゃな体から繰り出されたハイキックが監督に当たると、「ドスッ」という重い音が響いた。
同作品は9月26日から、伏見ミリオン座(栄1)などで公開される。