
栄のギャラリー「アートサロン彩」(名古屋市中区錦3、TEL 052-971-4997)で、三重大学医学部に通う押正徳さんの初の個展「切り絵展 押正徳」が開催されている。
押さんが切り絵を始めたのは中学3年のとき。「美術の先生が、何でも自由に好きなことをさせてくれる先生だった。そのとき作った切り絵を先生がすごくほめてくれてハマってしまった」と笑顔で振り返る。
卒業しても先生との交流は絶やさず、「作品も度々見せていた」と押さん。個展を開催するにあたっては、長年見守り続けてきた恩師の後押しがあった。自身も「来年就職なので個展を開くのも最後のチャンス」と思い決めたという。
普段は医大生ということもあり学業に専念し、大学生活6年間は野球部に所属していたというスポーツマン。「勉強の合間などにインスピレーションがわき、密かに作り続けていた」と話す。個展を開くまで、周りの友人などにはほとんど切り絵のことを話していなかったという。
同展では、これまで作りためた作品150点の中から約50点を選び展示する。ほとんどの作品に登場する「ピエロ」は、15歳のころから一貫してモチーフにしている。木に聴診器を当てているピエロ、水辺に映り込むピエロなどを幻想的に仕上げている。「だまし絵になっているものもあるので、じっくりと見て楽しんでもらえれば」と押さん。
初めての個展ということで見せ方にも工夫した。ただ額縁にいれて飾るだけではなくレントゲンやCTを見るときに使用する医療照明器具(シャーカッセン)に切り絵を貼り、「影絵」のように見えるよう演出。訪れた人からも好評を得ているという。
「先生がいたから、ここまで続けてこられたと思う」と押さん。「就職をしても仕事の合間に作り、また個展ができたら」と夢をはせる。中学3年のときから使用している思い出の詰まったカッターを使い、押さんは今後も「切り絵」を作り続ける。
展示時間は11時~18時(最終日は16時まで)。入場無料。今月28日まで。