お笑いタレントの品川ヒロシさんが9月20日、リブロ名古屋店(名古屋市中区栄3)で自著「漫才ギャング」発売を記念したサイン会を開催した。
前作「ドロップ」から4年目の新作となる同作では、留置場の中で漫才を作るという設定から生まれたストーリーで展開。あらすじは、大手事務所に所属しコンビ結成10年目を迎え目立った活躍もできずにいた主人公の「鬼塚竜平」が、コンビ解散を言い渡されやけ酒をあおった揚げ句にトラブルに巻き込まれ警察へ連行される。留置場で出会った入れ墨だらけの男「飛夫」とビビりながらも会話を交わすうちに、「飛夫」のもつツッコミの才能に引き込まれたことから話が進む。
当日、併せて行われた会見で、「ドロップが書き終わってすぐに小説を書き出した」と品川さん。「ヤンキー」に愛情を向ける品川さんは、自身も「ヤンキーで、ヤンキー自体が好きだった」と振り返る。「当時、ヤンキーはファッションのようなものだった」とし、「女の子にモテるのは勉強ができるやつ、スポーツができるやつ、バンドを組んでるやつとヤンキーだと思い込んでいた。最初の2つは無理で、バンドは楽器の練習が面倒でできなく、モテルための手段としてヤンキーが残った」と笑う。「でも実際はヤンキーでいることで、モテるはずもなく…。それどころかけんかを売られて殴られたりと過酷な日々で、実はストレスでした」とも。
小説を書くことについては、「漫才は舞台の上で状況によって変えることができるし、映画も撮影後に編集作業で変えていくことができる。でも小説は紙の上だけが舞台。そこが怖さでもあり醍醐味(だいごみ)」と紹介する。「作品を通して伝えたいことなどは特にないが、本を読んで楽しんでもらえたらうれしい」とも。
価格は1,575円。