「LOVE & PEACE」をテーマに作品展-反戦・環境などのメッセージ込める

35人のクリエーターの作品が並ぶ会場の様子

35人のクリエーターの作品が並ぶ会場の様子

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 愛知県を拠点に活動するクリエーターの作品展「22nd P.I.N. エキジビション『LOVE & PEACE 2010』」が現在、中区役所朝日生命共同ビル7階の「名古屋市民ギャラリー栄」(名古屋市中区栄4)で開催されている。

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 1984(昭和59)年から開催されている同企画。「LOVE & PEACE」をテーマにグラフィックデザイナー、イラストレーター、フォトグラファー、コピーライターなどがB1サイズのポスターに表現。毎回終戦記念日前後に開催している。「当初は反戦を取り上げた作品が多かったと聞いているが、今では広い意味でテーマをとらえるようになった」と同展に出品しているイラストレーターの岩谷裕介さん。

 今では韓国、中国などのアジアにも企画が広がり、現地の作家が同テーマで作品展を開催し、互いに交流を深めている。特に韓国では日本より規模が大きくなるなど活発になっているという。会場では海外の作品もまとめた図録も置いている。

 今年は韓国人招待作家を含め35人が参加。会場にはアメリカの同時多発テロを題材にした作品や、戦争の怖さを訴える韓国人作家の作品、カエル好きのカメラマンによるカエル目線での人間へのメッセージ、植物や動物、人間といった生き物がすみやすい環境を表現する作品などが並ぶ。一角では楽曲で参加するミュージシャンが手がけた音楽に乗せ、作品のスライドショーも上映。

 毎年の来場者の反応について、「見に来ていただいた方が作品からのメッセージを持ち帰り、自分のブログに感想を書き込んでくれている」と岩谷さん。「過去に戦争体験者から辛口のコメントをもらったことがある」と話すのはイラストレーターの近藤美和さん。「戦争を知らない世代が安易に表現できないテーマ。今は『LOVE & PEACE』という幅広いテーマでの作品づくりだが、実際に戦争をテーマにした作品づくりをするとなったら経験してない自分はきっと何を描いたらいいかわからなくなると思う。特に日本人はきれいなもので訴えかけてしまう」。デザイナーの神野天道さんは「年配の方から結構おしかりを受けることもあり、反応は賛否両論。韓国人作家さんは作品を見ても戦争をダイレクトに感じるものばかり。こういうことから、自分も含め戦争に対し考えるきっかけになると思う」。

 9時30分~19時(最終日は17時まで)。8月8日まで。

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